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第23話

Auteur: 霜晨月
last update Date de publication: 2025-12-24 22:40:22

ここ数日、颯斗はネットでN・N――すなわち星野睦弥に関するあらゆる情報を漁っていた。

ネット上で見つかる睦弥の情報とあらば、個人SNSからインタビュー記事に至るまで、片っ端から洗い出した。

だが、星野睦弥という人物の実像に迫るには、それだけでは到底不十分だ。

より生々しい一次情報を手に入れるため、颯斗は彼のファンコミュニティにも潜り込んでいた。

今日のサイン会についての情報も、そこで得たものである。

サイン会は午後二時の開始を前に、ファンたちは一時間以上も前から書店の外に長蛇の列を成していた。

午後の日差しは殺人的であったが、その列に加わる颯斗は、それ以上に針の筵に座らされているような心地の悪さを味わっていた。

睦弥が手掛けるのはBL漫画というジャンルゆえ、ファン層は圧倒的に女性が多い。男性ファンはパンダのごとく稀有な存在なのだ。

この列に並ぶ男性が颯斗一人というわけではなかったが、他の者たちは皆、恋人か妻の付き添いといった風情である。

単身で、しかも百八十センチもの長身の颯斗が女性ばかりの集団に紛れ込めば、いやでも目立ってしまう。

その居心地の悪さを紛らわそうと、颯斗はうつむいて本
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