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第587話

Author: 桜夏
雅人は横目で、抗議するような目を向けてくる最低な男を一瞥した。たとえ相手が望んだとしても、妹がいる手前、新井家に世話になるつもりはなかった。

まさか美月まで一緒に連れて行くわけにはいかない。

雅人は丁寧に断った。「お爺様、お心遣いは本当にありがたいのですが、ホテルは長期で予約済みですし、出入りの時間も不規則なので、ご迷惑をおかけしたくありません」

新井のお爺さんはそれを聞き、彼の遠慮だと分かっていた。何しろ、いくら出入りが頻繁でも、あの広い本邸で自分の邪魔になるはずがない。

傍らで、蓮司はその返事を聞き、何も言わなかったが、その眼差しがすべてを物語っていた。

【話が分かる奴だ】

新井のお爺さんは言った。「まあ、そう言わずに。いつでも歓迎する。それに、時間があればいつでも食事に来なさい。自分の家だと思ってくれていい。昔、わしと君の祖父は、ビジネスの上で良きパートナーだったのだからな」

雅人はうなずいて礼を言った。その隣で、蓮司はお爺さんの「おべっか使った」ような態度に、軽蔑の色を浮かべた。

この雅人のどこが良いというのか、お爺さんをここまで「へりくだらせる」とは。

先代
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栄美
透子は美月に会ってしまったばかりに 今までも、これからも被害を受け続けるのなら気の毒だ。雅人も理性的風だが所詮は節穴。この節穴さんを何とか利用して、蓮司は透子の評価を上げなければもう挽回の余地はないのではないかと思う。何とか偽妹を暴露して恩を売るとか、美月の策略を命掛けて阻止するとか、いっそ透子庇って死ぬとか…いつものパターンか。
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