節くれだった長い指がタブレットに落ち、ゆっくりと下にスワイプしていく。……【普通だろ。俺なんかうちの人とラブラブだった頃、キスしてるだけでイッちまったぞ。今じゃ最低三十分は持つけどな】【普通なわけないよ。バーで初対面の見知らぬ女と初めてやった時だって、二十分以上は持ったぜ】【バカ野郎、ワンナイト相手と本命彼女が同じだとでも?好きな女が相手なほど、刺激に耐えられなくなるもんだろ。特に、いい歳してやっと童貞捨てたようなオッサンはな】【ウケる。早漏の言い訳してんじゃねーよ。二回目もそれだったら、また別の言い訳でもするのか?】【自信ないならまず体調整えろよ。問題なくなってからヤれ】竜也はピクリと眉を動かした。今年受けたばかりの健康診断では、どの数値もまったく問題ないというのに。それでも、彼は再び検索ボックスに一つの疑問を打ち込んだ。――早漏の場合、どうすれば改善できるか?……海人が霞川御苑に到着した時、一階には孝宏や一郎たちの姿しかなかった。海人は足を止め、「竜也は書斎か?」と尋ねた。「トレーニングルームで鍛えてます」真っ先に答えたのは一郎だった。彼は二階の一室を指差し、肩をすくめた。「どういうわけか分かりませんが、もう二時間、ずっとやり通しですよ」普段、旦那様は毎日一時間ほど鍛えているが、今日はあまりに激しくて様子がおかしい。海人はそれを聞くと、眉尻を上げた。「どうやら、マッチョマンの路線でも目指すことにしたらしいな?」梨花はクリニックの前で車を降り、綾香に気をつけるよう念を押すと、踵を返して足早に中に入った。診察室のドアが開いていたので、梨花は清掃員が掃除でもしているのかと思った。ところが、足を踏み入れた途端、一人の長髪の少年が梨花に飛びついてきた。ちょうど声変わり中で、ひどく野太い声だった。「梨花ちゃん、会いたかった!」梨花は思わず噴き出し、軽く少年を抱きしめ返すと、そのフワフワした髪を撫でた。「いつ帰国したの?」「一昨日帰ってきたばかりさ。昨夜うちに来て、今日クリニックに連れて行けってうるさくてね」和也が笑いながら入ってきて、言い終わると、自分の甥を横目で見た。「どうせ暇なんだろ。その長ったらしい髪、切ってこいよ。母親から毎日文句言われるんだから」沢原隼人
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