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第111話

작가: 花咲 錦
だが、一体いつからだろうか。

かつて実家にいた頃の飛鳥なら、夏蓮や都子が何を言おうと黙って従っていたというのに。

今の彼は、『翼』という名前で呼ばれることを――特に夏蓮の口からそう呼ばれることを、異常なまでに忌み嫌うようになっていた。

その眼差しには、隠しきれない嫌悪の色がくっきりと浮かんでいる。

今のこの瞬間もそうだった。飛鳥は、冷ややかで軽蔑に満ちた視線を夏蓮へと突き刺した。

「子供に本当に必要なのは、強く、そして善良な母親だ。夏蓮さん、くれぐれも変な『悪知惠』など働かせないことだな」

「……っ」都子が息を呑む。

「……」

夏蓮の顔色から、サッと血の気が引いた。『悪知恵』という言葉に、明らかに顔がこわばっている。「翼さん……?どうしてそんなひどいことを言うの?私が悪知恵を働かせる?私が善良じゃないって言うの……!?私……っ!」

夏蓮が悲痛な声を張り上げるが、飛鳥は彼女の言葉を最後まで聞くことすらなく、あっさりと視線を外した。そのまま振り返り、傍らに立つ医師たちに向かって事務的に言い放つ。

「子供の治療には、全力を尽くしてくれ」

飛鳥のあまりにも冷酷な態度は、夏
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