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風の通る夜

Auteur: 中岡 始
last update Date de publication: 2025-08-26 07:42:32

夜の風はまだ冷たさを含んでいた。稽古場の扉を閉めた陽真は、軽く肩を回しながら路地へ出た。頭の片隅には台本の断片が残っていたが、それよりも、澪の顔がふと浮かんだ。最後に会ったのは、ちょうど一週間前だった。部屋を出ていくとき、澪は何も言わずに小さく手を振った。その仕草の意味を、陽真はずっと考えている。

靴音がアスファルトに淡く響く。ビルのガラスに映る夜景と、自分の姿が重なって揺れている。陽真は胸ポケットからイヤホンを取り出し、スマートフォンに繋げた。再生したのは、無意識に選んだ一曲。穏やかなピアノの旋律が鼓膜をくすぐる。流れ始めた瞬間、陽真は立ち止まった。

それは、以前澪の部屋で何度か流れていた曲だった。あの夜、ふたりがろくに会話もせずにソファに並んで座っていたときに、バックグラウンドのように流れていた旋律。今でもその時間の手触りを思い出せる。陽真は、イヤホンの片方を外して夜空を仰いだ。雲の切れ間から、ぼんやりと丸い月が覗いている。

一方、澪は静まり返った自宅の書斎で、ノートパソコンの前にいた。デスクの上には数人分のカルテと、メモが乱れなく並

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  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   そして朝がやってくる

    夜の底が静かにほどけていく。行為の余韻がまだ身体に残るなか、澪と陽真は毛布をゆるくまとってベッドに並んでいた。外では雨が小降りになり、わずかに空が白みはじめている。部屋のなかには灯りをつけていなかったが、カーテン越しの青い光が、ふたりの輪郭をやさしく浮かび上がらせていた。澪は仰向けになり、静かに呼吸を繰り返していた。腕は額の上に伸ばされ、まだどこか余韻に沈んだまま、微笑んでいる。ベッドのなかは肌の熱と香りが満ちていたが、それは不快なものではなく、ただ幸福の名残としてそこに在った。陽真は横向きになって澪の顔を見つめていた。乱れた前髪の隙間から額の白さがのぞき、長い睫毛がほのかな影を落としている。澪の唇は行為のあとの安堵でわずかにゆるみ、頬にはまだうっすらと赤みが残っていた。しばらく、何も言葉は交わさなかった。互いの肌と鼓動の気配だけが、静かに重なり合っていた。毛布の下で、ふたりの足が無意識に触れ合い、温度がゆっくりと溶けていく。夜のあいだに積み重なった不安や痛みが、少しずつ遠ざかっていくようだった。澪は目を閉じ、深く息を吐いた。夜の静けさのなかで、何も考えずにいられることが、これほど穏やかなものだとは思いもしなかった。心の奥に、何か柔らかなものが沈殿していく感覚があった。陽真がそっと顔を近づけ、澪の額にやさしくキスをした。その一瞬のために、澪は再び目を開く。カーテンの向こう、窓の外がゆっくりと白みはじめているのが見えた。「これからも、こうしていられたらいいな」陽真の声は低く、震えを含んでいた。そこには切実な願いが、誤魔化しも装いもなくにじんでいた。澪は、しばらく黙っていた。けれど、ゆっくりと微笑みながら、ためらいのない声で答える。「うん」ふたりはそれ以上、言葉を交わさなかった。もう何も確かめ合う必要がない。夜が明けていくその時間のなか、ふたりのあいだには、静かな幸福だけが横たわっていた。澪は目を閉じた。まだ身体に残る熱と、指先に触れた生の感触を確かめるように、静かに息を吐いた。――もう、誰かの手を拒む必要はない。

  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   君といると、誰でもない自分でいられる

    ベッドの上、毛布の下でふたりの身体が寄り添っている。夜の雨はまだやまず、微かな水音が静寂をやわらげていた。灯りは最低限しかつけていない。互いの輪郭だけが浮かび上がり、そのほかのものはすべて影のなかに溶けていく。陽真の手がゆっくりと澪の頬を撫でた。澪は目を閉じ、その手に顔を預ける。ふたりのあいだには、もう余計な気遣いやためらいが残っていなかった。ただ、静かな安心と、やわらかな期待だけが満ちていた。「好きだよ」陽真がそっと囁いた。澪はゆっくりと目を開け、微笑む。眉の力が抜け、頬に淡い赤みが差している。これまでに見せたことのない、柔らかい表情だった。陽真はその澪の顔を、まるで初めて見るもののようにじっと見つめていた。指先が、額から髪、耳の後ろ、顎の輪郭へとたどる。澪は何も言わず、その動きに身を任せている。呼吸が少しだけ深くなり、吐息が陽真の首筋にかかった。肌と肌が触れ合う音が、静かに重なっていく。触れるたびに、澪の鼓動がひとつ、またひとつと確かに伝わってくる。陽真は演じることを、完全にやめていた。どこにも“他人の目”を意識する影はなかった。ただ自分として、澪の身体を、心を、大切に扱っている。澪は腕を伸ばし、陽真の背にそっと手をまわす。指先が肩甲骨のあたりをなぞり、背中の温もりを確かめる。その仕草にも、もうためらいはなかった。ふたりのあいだの空気は、どこまでも穏やかで、どこまでも澄んでいた。「陽真」名前を呼ぶ声は、いつもよりも低く、柔らかい響きだった。その声に呼応するように、陽真が澪の髪に顔を埋める。唇が首筋をたどり、肩先にそっと触れた。澪は静かに目を閉じ、わずかに喉を震わせて息を吐いた。陽真が囁く。「怖くないよ」澪は短く返し、陽真の手を自分の手で包む。そのあたたかさに、互いの安心が重なっていく。愛撫は丁寧で、急ぐことはなかった。指先が、胸元、腹部、そして腰へと時間をかけて降りていく。どこかに迷いが残るなら、それごと抱きしめるような優しさだった。ふたりの身体が重なり合うとき、澪の頬には、穏やかな安堵の色が差していた。触れられることで生まれる悦びも、寄り添う

  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   光のない時間

    深夜二時。静かな雨の音が遠くで続いていた。澪の部屋には、ごく薄い灯りがともっている。ベッドサイドのスタンドだけが、白いカーテンと天井に淡い陰影をつくり、微かな風がカーテンの裾を揺らしていた。ベッドの上で、澪は仰向けになったまま天井を見つめていた。身体は毛布に包まれているが、どこか輪郭だけが浮いているような感覚が残っている。隣では陽真が静かに寝息を立てている――はずだった。しかし、その気配にわずかな違和感を覚え、澪はそっと視線を横に向けた。陽真は、澪の方に体を向けて目を開けていた。暗がりのなか、その輪郭は曖昧だが、頬の線や額の形が月明かりに照らされてかすかに浮かんでいる。眠っていないのだと気づいた瞬間、澪は自分の心臓が一度、大きく跳ねるのを感じた。しばらく何も言わなかった。言葉が要らない沈黙のなかで、陽真がそっと手を伸ばしてくる。澪の髪を、指先でひと房だけすくい、優しく撫でる。まるで、壊れ物に触れるような繊細な動きだった。「眠れない?」声にはならなかったが、そう尋ねているような視線が澪を射抜いていた。澪は小さく頷き、そしてふたりはただ、しばらく見つめ合う。カーテンが風に揺れ、微かに肌寒さが部屋に満ちる。毛布の内側では、互いの体温が確かに伝わっていた。「…髪、伸びたな」陽真が、ほとんど呟くように言った。「そうかな」「うん。こうしてると、前よりずっと柔らかい気がする」陽真の手がもう一度、澪の髪を撫でる。暗がりのなかで、それだけが際立って実感された。澪は目を閉じ、陽真の手のぬくもりに意識を預けた。そのまま静かに、時間だけが流れる。深夜の静けさは、すべての音を吸い込み、外の世界とふたりを切り離している。やがて、陽真がもう一度、澪の顔を覗き込む。その距離がごく近いと気づいた瞬間、自然に唇が触れ合った。それは、求めるでもなく、慰めるでもない、ただお互いを確かめるような、そっとしたキスだった。長くも短くもないその接触に、澪の呼吸がほんの少し深くなる。陽真の指が、頬から首筋へと移動する。澪は微かに身体をすくめたが、すぐに肩の力が抜けていく。

  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   この手はもう離れない

    朝の光はやわらかく、カーテンの隙間から滲むように部屋に入り込んでいた。夜の雨がすっかり上がり、雲の切れ間からのぞく淡い空が、ベランダの手すりをゆっくりと照らしていた。鳥の鳴き声と、遠くを走る車の音が交じり合いながら、静かに一日が始まっていく。澪はキッチンでふたつのマグカップにコーヒーを注ぎ、そのまま窓辺に立っていた陽真の背中に目をやった。肩にかかる薄いシャツが、朝の風にふわりと揺れている。髪の毛の先まで光を吸って、彼の輪郭はどこかやさしく溶けて見えた。「熱いから、気をつけて」そう言いながら、澪は陽真の隣に立って、カップを手渡した。「ありがとう」陽真が受け取る手に、触れた熱がわずかに伝わる。その感触が、やけに遠く感じられた昨夜のことを、ほんの少しだけ思い出させる。ベランダに出ると、朝の空気が頬をなでていった。澪は手すりに寄りかかり、陽真はその横に立ったまま、コーヒーの湯気を見つめていた。話すべきことはたくさんあるはずだった。けれど、この静けさが壊れるのをどちらも望まなかった。マンションの下の道路には、登校中の学生たちが小さく見える。窓を開け放った家のベランダから、布団を干す気配も聞こえた。そんな当たり前の朝が、なぜか胸にしみていく。「不思議だよな」陽真がつぶやいた。「何が?」「昨日まで、心が擦れて、うまく言葉にできなかったのに。今は、こんなふうに並んでる」澪は答えずに、湯気の向こうにぼんやりと目を向けた。カップの底に広がる黒い液体に、自分の眉間がうっすらと映っている。「澪」「ん?」「お前といると、自分を変えようって思える。でも、変わらなくてもいいって思えることもある」「矛盾してるな」「そうだな。でも、どっちも本当だよ」陽真が微笑んだ。あの頃の笑顔とは違う、飾り気のない素の表情。澪のなかに、静かに何かがほどけていくのを感じた。「お前がいてくれて、よかった」言った自分の声に、自分がいちばん驚いた。けれど、もう引き戻すことはしなかった。その言葉は、ようや

  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   わかりたい、でも怖い

    夜は深く、窓の外では風が遠くのビルの隙間を抜けていた。澪の部屋の照明はすでに落とされていて、ベッドサイドの小さなランプだけが、部屋の輪郭をぼんやりと照らしていた。薄手のカーテンがわずかに揺れ、街の明かりがその向こうに滲んでいる。陽真はベッドに横たわったまま、視線だけで天井を見つめていた。隣には澪がいる。身体の距離は数十センチと離れていないのに、その空間に言葉の届かない緊張が滲んでいた。「…最近さ」陽真がぽつりと口を開いた。「ずっと、遠慮してたんだと思う」澪はすぐには返事をしなかった。呼吸を整えるように、ゆっくりと空気を吸い込んでから、声を出した。「どういう意味?」「お前に触れるとき、何を言ってもいいのか、どこまで踏み込んでいいのか、ずっと迷ってた。怖かったんだよ。壊しそうで」澪は天井を見上げたまま、唇をわずかに動かした。「壊すのは、俺のほうだと思ってた」陽真が身を起こしかけたが、途中でやめた。代わりに寝返りを打って、澪の背に向き合う形で横になる。「澪はさ、自分が壊れるより、相手を壊すことを恐れてる。そう見える」「それは…」「違うか?」澪は言葉を探したが、見つからなかった。沈黙のなかで、心臓の音がやけに大きく聞こえた。寝室のなかにあるすべてのものが、今にも壊れてしまいそうなほど静まり返っていた。「俺、ちゃんと話したいって思ってた。もっと、お前のこと、知りたいと思ってる。でも、踏み込むと、嫌われそうで…」「俺もだよ」澪が低く呟いた。「お前のことが好きだから、怖いんだ。踏み込みすぎて、壊してしまうことが。だから、言わないままにしてること、たくさんある」「俺も、ある」それっきり、ふたりの会話は止まった。言葉を重ねるほど、互いのなかにある不安や迷いが浮かび上がってきてしまうようで、もう何も言えなかった。ベッドのなかで、ふたりは背を向け合った。掛け布団のわずかな膨らみが、ふたりの間に橋のように置かれて

  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   日常という贈り物

    窓の外には春の雨が降っていた。重たくもなく、かといって軽やかでもない、ただ静かに街を濡らす雨だった。澪の部屋のなかは、エアコンの微かな風が巡っていて、観葉植物の葉がゆっくりと揺れていた。リビングのソファには、ふたりが並んで腰かけていた。澪の手元には、コンビニで買ってきたビールと、小皿に盛られた総菜が並んでいる。陽真は足を組み、テレビのニュース番組をぼんやりと眺めていた。「このコメンテーター、いつも噛むよな」陽真がつぶやくように言った。澪はグラスを唇に運びながら、頷いた。「たぶん緊張してるんだ。生放送、苦手なんじゃないか」「生で人前に出るのが苦手って、致命的じゃない?」「そんな人、いっぱいいる。得意なフリをしてるだけだ」「……俺もか」陽真がわずかに笑った。その言葉に含まれたものに、澪はすぐには反応しなかった。代わりに、テーブルの端に置かれた観葉植物を指差す。「それ、育ってきたな。前はこんなに背が低かった」「気づいた? 水の加減、まだ掴めてないけどな」「悪くない。ちゃんと呼吸してる」陽真は植物に目をやり、葉の縁を指先で軽く撫でた。その仕草に、澪の視線が一瞬だけ吸い寄せられる。けれど、言葉にはしない。ふたりの肩が、いつの間にか触れ合っていた。動こうとする気配はなかった。以前なら、このわずかな接触すら、どちらかが意識して避けていたかもしれない。でも今は、そうではない。身体が触れているという感覚が、息苦しさではなく、ただの“実感”としてそこにあった。「舞台の次の公演、決まったんだ」「うん。知ってる。SNSで告知されてた」「見てくれてたんだ」「もちろん」言葉は少ないが、温度があった。陽真は少しだけ身体を澪に傾けて、首筋に額を寄せた。澪は動かない。肩に重さが加わるたびに、自分の呼吸の深さが変わっていくのを、どこかで感じていた。「忙しい?」陽真の声が、肌にかかるように低く響いた。

  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   ただそこにいるという幸福

    夜がゆっくりと溶けていく。カーテンの隙間からわずかに覗く街の灯りは遠く、ベッドサイドの間接照明だけが部屋の輪郭をやわらかく照らしていた。シーツはふたりの動きの名残をとどめ、掛け布団の下には、重なりあった体温が消え残っている。澪は仰向けになり、薄いシーツ越しに感じる陽真の温もりを指先でそっとなぞった。自分の手は、陽真の胸の上に軽く置かれている。その下で鼓動が規則正しく打っていた。陽真は横向きに澪を見つめていた。長いまつげが、わずかに汗ばんだ頬に影を落としている。ベッドのきしむ音も、窓の外の雨音も、今はすべて遠く感じられた。ふたりの間に会話はなかった。ただ呼吸のリズムと、まだ

    last updateDernière mise à jour : 2026-03-28
  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   それでも届くもの

    澪は時計に目をやった。午後九時を少し回ったところだった。診察は予定通りに終わり、残っていた書類整理もひと通り片付いた。帰宅してシャワーを浴び、ソファに腰を下ろしたとき、部屋の静けさに初めて疲労が滲んだ。目を閉じると、ふと、陽真の舞台が今日だったことを思い出す。昼に届いた短いメッセージ。「今日、がんばるよ」それきり、連絡はなかったが、それで充分だった。スマートフォンを手に取り、映像配信サイトを開く。公演の記録配信が予定通りアップされているのを確認して、再生を押す。大きな画面に切り替え、音量を少し下げた。部屋に流れ始めたのは、開演前のざわめき。観客席のざらつい

    last updateDernière mise à jour : 2026-03-30
  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   求め合う、誰でもないふたり

    ベッドの上で、ふたりはふたたび沈黙のあいだにいた。外の雨音が遠く、静かな室内のなかで、互いの呼吸だけが聞こえる。唇を重ねた余韻がまだ残る澪は、ゆっくりと目を開け、陽真の瞳を見つめた。そのまなざしは、演技のために作られたものではなく、いま確かにここにいる“葛城陽真”その人のものだった。「…触れてくれ」澪が声に出したとき、どこか頼りなげな響きが空気のなかで震えた。それは命令でも誘いでもない、ただただ渇きと願いの滲む響きだった。陽真は一瞬驚いたようにまばたきをし、だがすぐに顔をほころばせた。ゆっくりと澪の頬に

    last updateDernière mise à jour : 2026-03-27
  • 傷を抱く医師と俳優の、夜明けの約束~触れられなかった心が、やがて重なるとき   冷たい光のなかの過去

    窓の向こうには、くすんだ空が広がっていた。夜に差し掛かる手前のその色は、灰と藍が混ざり合い、境界のないまま沈んでいく。カーテンは閉じられておらず、ぼんやりとした光が部屋の中を鈍く照らしている。リビングの灯りはまだ点けられておらず、その仄暗さが、かえって言葉を交わすには十分な静寂を保っていた。陽真は黙ったまま窓辺に立ち、澪はソファに腰を下ろしていた。互いに視線を合わせることなく、それでも同じ空気を吸い、同じ沈黙を共有していた。「…小さい頃は、感情を出すと叱られたんです」唐突に澪が口を開いた。静かすぎて、声が空気に溶けるようだった

    last updateDernière mise à jour : 2026-03-20
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