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嘘つき淫魔はわからせたい

Author: 靴下 香
last update publish date: 2026-06-13 23:28:05

 悪魔は嘘をつく。

 正確に言うなら、意味のある嘘を呼吸するかのように平然とつく、かな。

 逆に言うなら意味のない嘘はつかないってこと。

 淫魔といえど、あたしも悪魔だ。

 当然とは言わないし、これが普通だとも思わないけど意味のある嘘をつく。

 だから、ディータに対してだって、もちろん嘘を重ねている。

「くっ! スラピィの中、気持ちよすぎんだろっ!」

「ぴっぴぴー♡」

 魂の形が似ている。

 それはあたしと、じゃあない。

 というか、気づいていないのかしら?

 妖精体とは言え、人間界とは文字通り次元が違う世界に住んでいるあたしを顕現できている異様さに。

 たかが一度、スライムとは言え精を与えただけでユニークモンスター化させることができる異質さに。

 どっちの点を考えても、契約したての人間ができるものじゃあない。

「ったく! 使うたびに具合がよくなるなぁ! スラピィはさぁ!」

「ぴぴっ♡」

 間違いなく、普通の人間じゃない。

 いえ、普通じゃないなんてわかっていたことね。

 そもそも契約の時だってそうだ、あたしが見つけたんじゃない、むしろ見つけられた。

 呼び寄せられたと言っても良いわね、選んだんじゃない、選ばれたんだ、あたしは。

「くぅ……っ! イクぞ! 射精るぞスラピィ! しっかり受け止めろよっ!」

「ぴっ♡」

 あのスライムを見ても、その考えは間違っていないと思う。

 一度の行為で、あれほど人間に懐くモンスターなんて見たことがない。

 ううん、懐くなんてもんじゃないわねあれは、むしろ仕えている、ディータのことを主と仰いでいると言って良い。

 あたしにも彼が何者かなんてことはわからないけれど。

 それでも、あたしの目的を達成するために一番適した人間であることに違いはないし、あたし以上にディータの目的を達成できるよう援助できる存在はいない。

「う、ぉおおおっ!」

「ぴぃ……♡」

「それに、しても」

 疼く。

 日課にしろと言いつけたスライムを使ったオナニー。

 言いつけを守って、毎晩一度はあの白いスライムから切り離された塊を使って自慰に耽る姿に、お腹の奥が熱を持つ。

「は、はぁ……はぁ……」

 それもこの妖精体だけじゃない。

 魔界にあるあたしの本体だって、きっと下半身から淫水を垂れ流していることだろう。

「ん……ふ♡」

「っし、もう一回だ!」

「ぴぴぃっ♡」

 日課になったオナニーは、あたしもだ。

 どうしようもなく、惹かれる。

 あのオナホになっているモノの代わりに貫かれたい、精を解き放たれたい。

「あ、ん……♡ う、ぅ♡ ぐちゅ、ぐちゅに♡ なって、るぅ♡」

 小さい。

 この指じゃあ、小さすぎる。

「うお……さっきのとは、またちが……いい仕事してるなぁ! スラピィ!」

「ぴーぃ♡」

 あの太いモノがいい、ディータのおちんぽがいい。

「うぁ♡ ほしい♡ ほしい、よぅ♡ でぃー……たぁ♡」

 淫魔であるあたしが、こうにまでなるなんて思わなかった。

 コキ捨てられたスライムオナホを身体に取り込んで、新しく作られた透明なオナホの中でピストンされる肉棒から目が離せない。

「んぁっ♡ あ、あぁ♡ ひんっ♡ クリ、ちゃんもぉ♡ ぴんぴん♡ びんびん、だよぅ♡」

 スライムを使うたびに、モンスターの力を取り込むたびに。

 より一層、魔を貫くために適したイチモツへと進化していくディータのおちんぽ。

「あ、はぁ♡ なめ、たい♡ おまんこに♡ 咥えた、いぃ♡」

 本体の面倒を見てくれている部下には見せられない。

 もしかしたら、本能でおまんこをゴシゴシしているかもしれない。

「で、でも♡ それでも、いい♡」

 そんな想像ですら、この快楽のスパイスになる。

「くっ、スラピィ! またイクぞ! 最高だ!」

「ぴっ♡」

「あ、イク? イクのね♡ あ、あたしも♡ いっしょ、いっしょ、にぃ♡」

 動きが激しくなってきた。

 あぁ、あたしも、一緒に、一緒が良い。

「だして♡ 射精して♡ あ、あたしのおまんこ、いっぱい締める♡ ぎゅ、ぎゅってするから♡ いっぱい、いっぱいぃ――んあぁっ♡」

 ぷしぷしと、音が鳴った。

 頭の中が真っ白になって、身体がふわふわとして。

「――ぁ」

 でも、あたしの中には何もない。

「く、ぅ……む、虚しい……気持ちよかった、けど……くそう」

 ディータがあたしの本体を顕現できるようになることがあれば、その時は。

「ぜ、絶対、貪ってやる……」

 今、決めた。

「ゆうべはおたのしみでしたね」

「何ですか藪から棒に。って言うか見てたんですか?」

「ええ。あなたが情けなくスラピィに何度も射精してた姿、ちゃんと見てたわ」

「そりゃ恥ずかしい……っていうかなんでちょっと怒ってるんです? アルエ様がやれって言ったことでしょうに」

「怒ってないわよ」

 うん。本当に怒ってないわ? そう見えるのは気のせいよ。もしくは目の錯覚ね。

「ならいいですけど。それで? 俺の魔力はどうですか?」

「そうね……」

 当たり前だけど意味もなくオナニーさせてたわけじゃない。

 決してディータのオナニー鑑賞がしたかったわけでもない。

 ディータはモンスターとセックスをすれば魔力が向上する。

 それを詳しく調査するためなんだから、本当よ?

「うん、やっぱり向上してるけど……」

「けど?」

 最初にこの子に襲われた時ほどじゃあない。

 身体がスライムに順応してるみたいだし、これ以上は魔力向上目的でするのは無駄ね。

「もうほとんど変わらないわ。スライムオナニー、やめていいわよ。やりたいなら別だけど」

「そうですか。わかりました」

「ぴぴぃ……」

「えぇと、やりたいときにやることにします」

「ぴぴっ!」

「はいはい、好きにして頂戴」

 しっかし、このスライムも表情豊かになったわね。

 その内言語も操りそうな気配すらする、しゃべるスライムとかどうなのよ……。

 まぁ実験はこのくらいでいいでしょう。いい加減話を進めないとね。

「ダンジョンの件、考えてくれた?」

「そりゃ考えはしましたけど。何度考えても想像がつきませんよ、俺がダンジョンマスターになるなんて」

 難しそうな顔をして首を傾げるディータだけど。

 現実的にこれ以外にディータが歩める花道はないと思う。

「なんで? 精霊術師のように、目に見えてモンスターを退治して世間の評価を得るって方法はあなたに選べないって言うのはわかったでしょ?」

「ええ。力をつけたところで、得られる魔法が魅了とかそういうものなら、どちらかと言えば人を貶めるというか、ちょっと危ない方向でしか考えられないですね」

 そういう力をあげられないって部分は申し訳なく思わないでもない。

 ありがちの英雄的なモテモテハーレムって言うのは、男の子なら誰だって夢見るものだと理解はできるから。

「だからこそダンジョンマスターよ。あなたの力を使ってモンスターを従えてダンジョンを統べる。冒険者ハンターを誘って捕え、好きなようにする。悪くないでしょ?」

 言っておいてなんだけど随分と悪役の色が濃いとは思うし、普通の人間なら忌避するだろう提案よね。

 けど。

「はい。すごくいいと思います」

 ……これだ。

「なら何が難しいと思うの?」

「モンスターを従えるって部分ですよ。スラピィはまぁ元が最弱と呼ばれているモンスターだからわかります。けど、冒険者を迎え入れて戦えるようなモンスターをモノにするなんて、想像ができません」

 ディータは善悪に頓着がない。

 あたしの提案に対して、出来る出来ないを別にすれば良いものだと認めている。

 当たり前だけど、冒険者を害するということは、人間に対して弓を引くということを理解していてなお、だ。

「それに、少なくとも今俺が有しているモノにする手段って、言ってしまえばセックスですよね? 正直、スラピィみたいな無機物っぽいヤツなら工夫のしがいもありますけど。まんま獣みたいな相手だと流石に勃起するかどうかの問題ですし。せめてハーピーとかみたいな人間っぽさがちょっとでもないと、自信ないですね」

 加えて、モンスターに対する嫌悪感のようなものがない。

 経験があるって話していた狩りもそう、モンスターを退治するという意識は欠片もなく、ただただ自分の命を繋ぐためという手段でしかなかった。

 モンスターを除くべしという意識は、人間の本能みたいなものにも関わらず、それがない。

「その問題を解決できる……って言ったら?」

「ならあとは俺がモンスターに不覚を取らないようにするってだけですね」

 間違いなく、逸材。

 優れているという意味じゃない、人間から逸しているという意味での。

「じゃあ、証明しに行きましょうか」

「証明って……どこに行くんです?」

「手頃って意味では、フォレストウルフあたりが良いかしら? 流石にこの森で生息してるホーネットやらディープスパイダーなんかは上級者が過ぎるでしょうし」

 虫みたいなモンスター相手なら任せろなんてやる気になられたら、あまりの特殊性癖に頭を抱えることになっていたけど。

「フォレストウルフ? え、さっきの話聞いてくれてました?」

「それはこっちのセリフ。証明するって言ったでしょ? 別に魔力向上だけのためにスライムオナニーさせてたわけじゃないわよ」

 ディータの体液、精液にモンスターをユニーク化させる効果があるというのなら、きっと大丈夫。

「それにね」

「はい」

 何よりあなたが情けなく吐精先に使っていたその子。

「失敗しても危険はないわ」

「……?」

 さぁ、色々理解してもらいましょうか。

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