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4. 「異世界ほのぼの日記2」123

Author: 佐行 院
last update publish date: 2025-08-02 07:51:22

-123 被害者兄弟と渚の関係-

 様変わりしたムカリトの姿を遠くから眺めていた渚は開いた口が塞がらなかった、先程まで軍服を着ていた「男性」がいつの間にか綺麗な「女性」に変わっている。

渚「おかしいね・・・、さっきの「お兄さん」は何処に行ったのかね。それとあの人はお兄さんの部下か何かかい?まぁ、後で聞いてみるか。」

 そう独り言をこぼしながら犯人グループが潜んでいたプレハブのある広場から少し奥へと進み、中身がうごめいている麻袋へと近づいた。

 空気が入る様に数個の穴を開けた麻袋からは捕らえられたと思われる下級魔獣の一部が見えている、渚は袋に駆け寄って閉じている紐を解いた。

 袋から落ちる様に出て来たヘルハウンドは少し警戒気味に渚を睨んだ。

ヘルハウンド「てめぇ、ここは何処だ。どうしてこんな事を。」

渚「ミル君のお兄さんだね?助けに来たよ。」

ヘルハウンド「人間の言う事を信用しろと?弟を何処へやった、言え!!」

 すると渚の後ろから『人化』してこっそりついて来たミルが顔を出した。

ミル「カラン兄ちゃん、この人の言う事は本当だよ!!」

カラン「ミル、無事だったか。じゃあ本当にこの人は・・
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    -395 無知の知- 格安で仕入れた材料をそう見えない様にする為に父親が施している工夫に空いた口が塞がらない娘は改めてお客さんが食事を楽しんでいるテーブルを見廻していた、黒板にも記載されている通りなのだが「B定食」はウインナーだけではなくハムやベーコンもあるのだがそっちは大丈夫なのだろうか。メラルーク「確かに「訳あり品」と言われると気になるお客さんがいるかも知れないけど、皿をよく見てみな。」 店主に言われた通りに皿を見てみるとハムはハムエッグとして提供していて卵により大部分が隠れてしまっているので全くもって気にならない、しかしベーコンに至ってはそういう訳にもいかない気がするが・・・?ピューア「やっぱりベーコンもベーコンエッグとして提供している訳?」メラルーク「そうだな、それもあるけど改めて皿を見てみてくれるか?」 父親の指示通りに再び皿を見てみるとハムと同様にベーコンが目玉焼きに隠れている状態で提供されている事に気付いたが実はそれだけでは無かった、ホテルの様にカリカリに焼けたベーコンが好きなお客さんもいるので別々に提供されている場合もあるらしい。ただ店主の施している工夫はそれだけではない様だ。ピューア「今気付いたんだけどあそこのお客さんが食べてるのってオムレツじゃないの?」 上級人魚(ニクシー)は少し離れたテーブルのお客さんがナイフとフォークを使ってシンプルな見た目のオムレツを楽しんでいる場面を見かけて違和感を覚えていた、その理由は至ってシンプルな物だ。ピューア「お父さん、うちってオムレツなんて提供してたっけ?」 改めて黒板を見たが何処にも「オムレツ」とは書かれていなかった、その上微かな記憶だったがグランドメニューにも無かった気がする。これは一体どういう事なのだろうか?メラルーク「あれも一応「B定食」なんだよ、あの中にハムやベーコンが入っているんだ。近所に住むジャイアントの爺ちゃんに「B定食の目玉焼きをオムレツに変更できないか」って聞かれた事があってね、「同じ量の材料で出来そうだからやってみるか」と思って試しに出してみたら周りのお客さんが「俺も俺も」って一斉に頼みだしちゃったんだよ。それからその時いたお客さん達の影響で一気に広がっちゃったらしくて、ハムとベーコンを頼んだお客さんからの要望があり次第だけど今みたいに時間に余裕があったら作る様にし

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    -391 工夫の為の条件- メラルークが入り口にやって来るのを今か今かと待っていたお客さんが流れる様に入店して一気に席はいっぱいになってしまった、「やはり朝はこの店でないと嫌」だと思わせる程に店主の作る朝定食が美味しいという事なのだろうか。 この時間帯でも通常通りのメニュー(トンカツ)を注文する事は可能らしいのだが、お客さんの殆どが朝ごはんメニューを頼んでいる事に気が付いたピューアがさり気なく店内に掲げられた小さな黒板に目をやるとそこには「A定食(日替わり:大きな鮭の塩焼き)」と「B定食(ソーセージ・ハム・ベーコンから1種類+目玉焼き)」の文字があった、ただ娘が驚いたのはその価格であった様だ。ピューア「A定食が1人前500円?!ご飯のお代わり自由なのに?!」メラルーク「まぁな、でも実はあれでも1カ月前に値上げした価格なんだ。」 どうやら円安による物価の高騰はこの場でも影響を及ぼしていた様で、元々1人前460円だったA定食を値上げせざるを得なかったらしい。ただ「お客さんが今までと同様に利用しやすくする為にはどうすれば良いか」を熟考した結果、可能な限り原価を下げるしかないと判断して卸業者に頭を下げまくったとの事。 店主によるお客さんに対する新たな気遣いについて知った娘は改めて卸業者の者が配達してきた荷物を確認した、どうやら氷で満たされていた発泡スチロールの容器には先程メラルークが捌いていた鮭以外にも入っていた様で・・・。ピューア「お父さん、これ鮭じゃ無くて鰆じゃないの?しかももう既に切っているみたいだけど。」 容器に入っていた鰆の切り身にはもう既に味付けがされていたので焼けばすぐに提供できる状態だった、ただ卸業者と直接話していたはずの父親からの返答は意外な物だった。メラルーク「鰆だって?!ピュー、すまんがちょっとこっちで見せてくれるか?」 店に入荷した時点で全ての商品を確認していたはずだと思われていたマーマンからの意外な返答に目を丸くするニクシーは切り身の入っていた容器を持って店主の元へと向かった、そして父親のすぐ近くに荷物を置いて一言。ピューア「ほらお父さん、これ鰆でしょ?」メラルーク「あらま、確かに西京味噌焼みたいだな。どれどれ・・・、伝票伝票っと。」 メラルークが荷物と一緒に卸業者の者から受け取った伝票を改めて確認するとそこには確かに「

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」390

    -390 全否定する- 開店直前の超忙しいタイミングに電話をして来た「娘の彼氏」により父(メラルーク)は怪訝な表情をして来た、「同じ飲食業で働く者」として仕込みとこの時間がどれだけ大切かが理解出来ていないのではないかと疑いの目を持ってしまったのかも知れない。言葉は悪いが正直言って「新店で出す料理の監修」の件を受け入れた側からすれば普段以上に余計な仕事がプラスされてしまったからそれ以上の迷惑を掛けられたくはないと思ってしまった様だ、長女(ピューア)はイャンダをいつ紹介すべきか悩んでいた。メラルーク「ピューには申し訳ないけど、その人はこの店の状況という物を分かっていない様だな。ハッキリ言って「今は紹介されても会いたいとは思わない」というのが俺個人としての意見かな、まぁ誠意次第ではこの意見を良い意味で曲げても良いかなとも思うけどね。おっと・・・、卸しの人が来た。」 新店の副店長として、いや恋人として誰よりもイャンダの苦労を知っている娘が父親を全否定する事が出来るだろうかと自らに疑念を抱く中で店主の手には何故か大量の魚が。ピューア「ただただタイミングが合わなかっただけよ、元々24時間営業の店で働いていたもんだから仕込みも営業中に行っていた事があったからじゃないかな。と言うか、それ何?」メラルーク「これに関しては後で分かるって、それよりも一番大切な仕込みをそんな片手間で行っていたというのか?その店ってあんまり人気じゃ無かったんじゃ無いのか?」 今の流れで父親が彼氏の事を全否定するのは致し方ない事なのかも知れない、しかし娘は自分の恋人が決して仕込みを片手間で行っている訳では無い事を誰よりも知っていた。ピューア「味の決め手となるスープは店の代表者が各店舗に持って来るのよ、やっぱり何処の店でも変わらない味を提供しなきゃいけないっていう強い理念があるからね。」 何故か直前になって卸しの者が持って来た魚を捌き始めた父親は娘の発言が少し引っ掛かっていた様で、手に持っていた包丁を一旦その場に降ろして考え込んだ。メラルーク「ん?ちょっと待てよ・・・、「何処の店でも変わらない味」か・・・。ピュー、1つ聞いても良いか?」ピューア「別に良いけど、今は忙しいんでしょ?大丈夫な訳?というか、その魚は何?」 店主を勤める身として今は手を止めるべきでは無いという事を誰よりも理解して

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    -㊺ 覚悟への感謝- 守の言葉に涙した我原は今月のバイト代に少しばかりだが色を付けておくことにした、その上での質問なのだが・・・。我原「当日休みあげた方が良いよね、何処か行く予定なの?」守「20時に予約を入れてディナーに行く予定なんです。」我原「良いじゃないか、結構頑張っているって事は相当高級ディナーって事じゃないのか?」守「そうですね、1人8000円なんで今から頑張らないとです。」 守が口にしたとんでもない値段に驚いた我原は守のバイト代に20000円程付け足す事を心に誓った、良い話を聞かせて貰ったお礼という事にしておいた様だ。店員(電話)「では12月24日当日、20時でお待ち

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