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第435話

Penulis: 清水雪代
美穂の母・広瀬典子(ひろせ のりこ)が幼い拓真を抱きしめて気遣った。「拓真、大丈夫?怖くないの?」

拓真は廊下の奥をじっと見つめ、目を赤くしながら答えた。「でも……パパの方がもっと怖がってると思うから……」

悠人と智美も視線をそちらに向けると、いつも太陽のように明るく陽気な和也が、廊下の隅にうずくまり、頭を抱えて小刻みに震えていた。

彼は、泣いていたのだ。

智美が悠人を見て、ようやく彼の言葉の真の意味を理解した。

美穂は和也にとって、ただの妻ではない。彼の命そのものなのだ――

二時間後、ようやく手術室のランプが消え、医者が出てきた。

広瀬家の両親、明日香たちがすがりつくように駆け寄って、状況を尋ねる。

医者は沈痛な面持ちで、短く告げた。「……腎臓が一つダメになりました。移植が必要です」

典子がその場に泣き崩れた。「でもあの子は二十歳のときに一度移植したばかりなのよ!あのときは、和也が自分の腎臓をくれたのに!」

美穂は二十歳のとき交通事故に遭い、腎臓が壊死してしまった。その際、和也が迷わず自分の腎臓を提供したのだ。

そのとき、和也は医者にこう言った。「俺のを使ってく
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