春の風が桜の花びらを舞わせる中、市立福丘高校の校門は新入生たちで賑わっていた。福岡県の名門校として知られるこの高校は、野球部が全国的に有名だ。過去に何度も甲子園に出場し、プロ野球選手を何人も輩出している。早乙女球太は、そんな学校の門をくぐりながら、心の中で拳を握りしめた。球太は身長180センチ、体重75キロのガッシリとした体格の少年だ。中学時代は地元の公立中でエースピッチャー兼4番打者を務め、県大会で優勝した実績を持つ。速球は140キロを超え、変化球も多彩。だが、彼は特別な推薦や特待生ではなく、一般入試でこの学校に合格した。理由はシンプルだ。甲子園に行きたい。プロ野球選手になりたい。その夢を叶えるために、最高の環境を選んだのだ。「よし、今日から高校生活だ。野球部に入って、エースナンバーを取るぞ!」球太は独り言を呟きながら、入学式の会場に向かった。式は厳粛に進み、校長の挨拶や生徒代表の言葉が続く。球太の隣に座ったのは、同じ中学出身の友人、田中健太だった。健太は野球部には入らないが、球太の夢を応援してくれている。「球太、緊張してるか? あの福丘の野球部だぜ。特待生がいっぱい入ってくるらしいよ」健太の言葉に、球太はニヤリと笑った。「それがいいんだよ。強いヤツらと競ってこそ、強くなれるだろ」入学式が終わると、新入生たちはそれぞれの教室へ。球太のクラスは1年A組。自己紹介の時間になると、球太は堂々と立ち上がった。「早乙女球太です。中学では野球やってました。高校でも野球部に入って、甲子園目指します。よろしく!」クラスメートから拍手が起きる中、一人の生徒が視線を送ってきた。黒髪を短く刈り上げ、鋭い目つきの少年だ。自己紹介で彼は言った。「篠原涼です。野球部に入ります。ポジションはピッチャーです」その瞬間、球太の胸にざわめきが走った。篠原涼――聞いたことがある名前だ。中学時代、全国大会で活躍したエースピッチャー。速球は150キロ近く出ると噂され、プロスカウトの注目を集めている。特待生で福丘に入学したという話だ。同じピッチャー、同じ学年。運命のライバルが
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-02-02 อ่านเพิ่มเติม