殿下、婚約破棄ありがとうございます!私は他の殿下と幸せになります。

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last update最終更新日 : 2025-07-10
作家:  satomiたった今更新されました
言語: Japanese
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概要

ハッピーエンド

一途

王族

ルビー=フォール侯爵令嬢は王太子の婚約者。しかし、王太子は…極度のロリコン。 兄のケビン=フォール侯爵令息は常日頃から俺の可愛くて賢い妹をなんで王家なんかに(不敬…)と親友のヒルライズ=ライレルク王太子に愚痴っていました。ライレルク王国という他国の王太子です。 無事に婚約破棄し、殿下の有責で慰謝料を請求いたします。

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第1話

1.婚約破棄、万歳

その部屋には見目麗しい二人の男性がいた。

一人はこの話の主人公の兄であるケビン=フォール侯爵令息。もう一人は主人公の兄の親友であり、ライレルク王国の王太子である、ヒルライズ=ライレルク王太子。

二人はただの親友で、腐った関係では断じてない!

今日は二人でチェスをしながら、ここ、フォール侯爵家で世間話をしているのだ。

「最近、ケビンの妹のルビー嬢が婚約したらしいな」

「ああ。聞いてくれるか。親友よ。俺の可愛い可愛いルビーを王家なんぞに嫁がせるんだ」

「お前…それは不敬ってもんじゃないのか?」

「いや、お前と話してるからついな。それでよぉ。どうして、可愛くしかも賢い妹をあのバカ王太子と婚約させないといけないんだよ!」

「……だから不敬」

「なんかさぁ。貴族って悲しいよな。政略結婚らしい」

「チェックメイト。そんなにうじうじしてるから、俺に負けるんだ。全くさっさと腹くくれよ~」

「……しかしバカ王子。せめて賢い王子ならなぁ……」

「俺とかありだったりするのか?」

「なっ!?お前?……そうだな、あのバカ王子より100倍いいな」

「比較するなよ……」

「お前も不敬なんじゃないか?」

「この会話が漏れてないからいいんだ。俺の場合は外交問題かなぁ?」

「それはそれでマズいんじゃないか?」

「二人しか聞いてないからいいんだよ」

それから2年が経ち、主人公ルビー=フォール嬢も王太子妃として王太子妃教育をしっかりこなし、立派な王太子妃となりました。

はぁ、殿下は今日もあのような幼女を腕にぶらさげているのですね。困ったものです

あるパーティーの日、殿下はルビーに言い放った。

「お前のような面白みのない女はうんざりだ。婚約を破棄する!」

そう私を指さす殿下の腕には幼女がぶら下がっています。

殿下の性癖のようです。殿下はロリコンのようです。率直には言えません。不敬ですから。

今ぶら下がっている幼女もあと数年で殿下の趣味ではない女性になるのでしょうけど?

よりにもよって陛下と女王陛下のいない時に言い出すとは、殿下もそのへんは頭を使ったのですね?

二人には諫められると思ったのでしょう。事実殿下の性癖についてはさんざん諫められていますからね。

「婚約破棄について、承知しました。殿下の有責でよろしいでしょうか?ついては慰謝料を請求させていただきます。慰謝料につきましては、後日専門家の方を交えまして、お話をしましょう?」

そう言って、私はパーティーを後にした。

正直なところ、あんな性癖の王太子の元へ嫁ぐのは嫌でした。そのうえ、陛下から跡継ぎなどと言われたら最悪です。この身をあんな性癖の男に捧げるのです。気持ち悪いです。

婚約破棄は私にはよいことだらけです。

・変な性癖の男と別れられる

・殿下が有責である

・慰謝料を請求できる

・これまで王妃教育として、ハイレベルの教育を王宮で学ぶことが出来た

と、思いつくだけでもあるのです。なんだか、身が清められた気がします。実際に清められたのかも。あの殿下の側を離れたし。

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1.婚約破棄、万歳
その部屋には見目麗しい二人の男性がいた。一人はこの話の主人公の兄であるケビン=フォール侯爵令息。もう一人は主人公の兄の親友であり、ライレルク王国の王太子である、ヒルライズ=ライレルク王太子。二人はただの親友で、腐った関係では断じてない!今日は二人でチェスをしながら、ここ、フォール侯爵家で世間話をしているのだ。「最近、ケビンの妹のルビー嬢が婚約したらしいな」「ああ。聞いてくれるか。親友よ。俺の可愛い可愛いルビーを王家なんぞに嫁がせるんだ」「お前…それは不敬ってもんじゃないのか?」「いや、お前と話してるからついな。それでよぉ。どうして、可愛くしかも賢い妹をあのバカ王太子と婚約させないといけないんだよ!」「……だから不敬」「なんかさぁ。貴族って悲しいよな。政略結婚らしい」「チェックメイト。そんなにうじうじしてるから、俺に負けるんだ。全くさっさと腹くくれよ~」「……しかしバカ王子。せめて賢い王子ならなぁ……」「俺とかありだったりするのか?」「なっ!?お前?……そうだな、あのバカ王子より100倍いいな」「比較するなよ……」「お前も不敬なんじゃないか?」「この会話が漏れてないからいいんだ。俺の場合は外交問題かなぁ?」「それはそれでマズいんじゃないか?」「二人しか聞いてないからいいんだよ」それから2年が経ち、主人公ルビー=フォール嬢も王太子妃として王太子妃教育をしっかりこなし、立派な王太子妃となりました。はぁ、殿下は今日もあのような幼女を腕にぶらさげているのですね。困ったものですあるパーティーの日、殿下はルビーに言い放った。「お前のような面白みのない女はうんざりだ。婚約を破棄する!」そう私を指さす殿下の腕には幼女がぶら下がっています。殿下の性癖のようです。殿下はロリコンのようです。率直には言えません。不敬ですから。今ぶら下がっている幼女もあと数年で殿下の趣味ではない女性になるのでしょうけど?よりにもよって陛下と女王陛下のいない時に言い出すとは、殿下もそのへんは頭を使ったのですね?二人には諫められると思ったのでしょう。事実殿下の性癖についてはさんざん諫められていますからね。「婚約破棄について、承知しました。殿下の有責でよろしいでしょうか?ついては慰謝料を請求させていただきます。慰謝料につきましては、後日専門家の方を交えまして
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2.新たな婚約者
「はぁ?俺の可愛い可愛いしかも賢く非のうち所のない妹が婚約破棄されただと?俺がっ、婚約が決まった時にどんなに心を砕いたと思ってるんだ?俺の多分妹に関しては強いはずの心を打ち砕き成立させた婚約を破棄~?!何考えてるんだ?あんのバカ王子!」「お兄様、落ち着いてください。あと、そのような発言は家の中だけにしてくださいね。結構不敬ですよ?」「む?可愛いお前が言うならなぁ~、もうっ可愛いなぁ!」ケビンはルビーにデレデレだった。実際に会うのは久しぶりだし(王太子妃として、王宮暮らしだったから)。「ケビンは相変わらずルビー嬢の前だとデレデレだなぁ?」「お久しぶりです。ヒルライズ殿下!」「久しいなぁ。ルビー嬢。会わないうちに、淑女レベルが上がったんじゃないか?」「まぁ、それは王太子教育の賜物ですわ。最近は王妃教育もしていましたし」ルビーの顔がちょっと暗くなった。「聞いてるぞ。っていうか、王族の間では結構有名なんだよな。この国の王太子の性癖」「何だそれは?教えろ!ヒルライズ!親友だろ?」ケビンはヒルライズの胸元を掴んで言い放った。「…くっ…その親友を…殺しかけてるぞ?…」「お兄様、落ち着いて下さい!私が教えますわ、婚約破棄の原因ですし。この国の王太子様は……所謂ロリコンです。婚約破棄を私に言い放った時も王太子様の腕には幼女がぶら下がっていました。王太子様が言うには、「無邪気さがいい」らしいです。幼い子供は確かに無邪気ですからね。でも、それでは王妃は務まりませんし、幼女は成長しますよね?」ケビンは拳を力一杯握りしめた。拳からは血が滲む。それを見たヒルライズは爪は切っておこうと冷静に思った。「そんなことで可愛い可愛いしかも賢くどこに出しても最高の妹に、衆人環視の中で婚約破棄?バカがする事か?いや、バカだからそのような場所なのか?」「お兄様、私は今回の婚約破棄については良かったと思っているのです。そんな性癖の男性に肌を晒すのは嫌です」「そうだなぁ。お前のキレイな玉のような肌をバカ王子は見るべきではないな!目からの情報をそのバカな少ない脳みそに入れるのもおこがましい!」「それに、慰謝料を請求することにしました。明らかに王太子様の有責なので」「それもあっている。さすが、賢いなぁ。我が妹よ」「どうやって慰謝料を請求するんだ?」ヒルライズは冷静にルビーに
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3.慰謝料を請求しましょう
ついにやってやった!あの鼻に着く、いちいちうるさい、小姑かよ?って思うような女と婚約破棄した。後日慰謝料とか言ってた気がするけど、まぁあんな女の請求する金額、大したことないだろう。今までだって全然金使って生活してないし。せいぜいが夜会のドレスとかか?それにしたって、「婚約者同士は互いの瞳の色をモチーフとかにするものです」なんて言うもんだから、そうしたけどあいつの瞳の色なんて、灰色じゃねーか?そんなのどうやって使うんだよって話だ。それにしても、無邪気な幼い女の子って可愛いなぁ。素直だし、いちいち可愛い!!小姑のようにならなくていいなぁ。「ハリー!!」げっ、母上。「ルビー嬢と婚約破棄したって話は本当なの?」「本当ですとも!ほうら、こんなに可愛らしい幼子が私を癒してくれるのです」「このバカ息子!!どうしてそんなにバカなの?!」「へっ?」「その幼子たちだって後数年であなたが嫌いな年頃のお嬢さんになるでしょうね。永遠に幼子のままなわけないでしょう?それくらいわかってるわよね?その上で、王妃は成人女性がなるものです。幼子には務まりません。王太子妃教育も王妃教育も出来ていないじゃない!」「それはそうなのですが…」「しかもその上、あの賢いルビーに慰謝料を請求されるみたいね。今回の婚約破棄はどっからどう見てもあなたの有責ですし、まあそうでしょうね。わかってるの?王妃教育にも片足突っ込んでる彼女は王宮の台所事情を把握してるのよ。その上で、あなたを苦しめるような金額をふっかけてくるでしょうね」「そんなですか?」「そんななのよ、ルビー嬢という人材は!だというのに…あなたは簡単に婚約破棄をして彼女を手放し、幼子と戯れ…このバカ息子!!」そこまで怒らなくても。ルビーがそんなにふっかけてこない可能性だってあるじゃないか!***************やってきた後日、私は慰謝料請求の専門家の方とヒルライズ様を交えて、慰謝料の交渉をすることにした。ヒルライズ様がいるのは第3者もいた方がいいからです。「お久しぶりです。王妃様。つきましては、本日は王太子様の有責で婚約が破棄されましたので慰謝料を請求させていただきます」「息子が有責という根拠は?」「私に婚約破棄を言い渡した時に、私を指刺されたのですがその腕に幼子がぶら下がっていました」「この国の王太子の性癖
last update最終更新日 : 2025-07-06
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4.新たな生活
「お兄様、王太子様に慰謝料は金貨で8万枚要求しました!」「随分豪気に出たな。ヒルライズが側にいたし、大丈夫なんだろ…」「金貨で要求した理由は、亡命先でも金貨なら使えるだろう?もうすぐ潰れそうなこの国の貨幣もらっても嬉しくないからな」「策士だな……」私達一家(使用人たちを含む)はその二日後、ライレルク王国に向けて出発した。荷物が多くて東方の国のダイミョウギョウレツのようだとヒルライズ様は言っていた。「私もそのダイミョウギョウレツを見てみたいですわ」「東方の国は文化が全然違ってなかなかエキサイティングだよ」「俺もついて行く!」「おいおい、それが新婚旅行かもしれないんだぞ。野暮な男だな」「なんとでも言ってくれ、俺は妹が大事なんだ」「あ、言い忘れてた。俺さぁ、国王になったらケビンに宰相頼もうと思ってたんだけど……。体動かす剣術の方が好きだったら、騎士団長。どっちがいい?」「お前さぁ、軽く言うけど亡命してきた人間を重用していいのか?」「そこは実力で黙らせるもんだ」「俺の実力ねぇ……」「お兄様なら、ずっとヒルライズ様とチェスをしてましたもの。文官が似合うと思いますわ」「それなら俺、宰相やる。この国で特に剣術してたわけじゃないし」王国までの道のりは結構楽しく過ごせた。馬車にヒルライズ様とお兄様が一緒だったので、快適だった。着いたのはそれから1週間後、結構時間がかかるなぁというのが感想。うちはかなりの豪邸が用意されていた。「俺はこの国じゃ王太子だ。その妃の実家だし、邸もこうでなきゃ」というのが、ヒルライズ様の意見。いつの間にライレルク王国に文を送って用意したんだろう?さっそく使用人達は邸内を見て、どこに何があるのか把握。「どうぞ、お入りください」と邸に入ったのは、およそ1時間後。邸の中も一見質素だが、シンプルにいいものを使っているのがわかる。荷解きをして、片付けて(侍女達が)、私の部屋が完成!南向きの非常にいい部屋。壁紙も落ち着いた緑。侍女達が頑張ってくれたおかげでクローゼットにはドレスが。「お嬢様!新しいドレスがかけられています」「ああ、それ俺からのプレゼント」とごく普通にヒルライズ様は言う。普通は王太子様は王宮からなかなか出られないものじゃないのかなぁ?「それなら納得です!」侍女達、納得してる場合じゃないでしょ
last update最終更新日 : 2025-07-06
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5.お茶会に招待されました
今の私の立場は“王太子妃候補”らしい。ヒルライズ様は私を妃にする気満々だけど。私は王太子妃教育も他国だけど終わってるし、王妃教育にも片足つっこんでいた。なるほどそれで邸に“私の部屋”があったわけだ。よく考えると、私の部屋の壁紙の色はヒルライズ様の瞳の色?自意識過剰かしら?天気にも恵まれ、本日はライレルク王国の王妃様主催のお茶会に招待されました。私は朝から侍女達に磨かれ放題なので、もう『好きにして』と身をまかせている。「完成しました!これで、どこの令嬢よりもうちのお嬢様が一番美しいです!」そんなに力説しなくても。「それじゃあ、王宮でのお茶会に行ってくるわね!」「気をつけろよ~」お兄様が眉毛をハの字にして見送ってくれる。超心配してるんだなぁ。「見てよ、あの令嬢。あの令嬢が噂の婚約破棄された令嬢でしょ?恥ずかしくて私ならこんな場所に来れないわ。ほほほ」「前・婚約者は幼女趣味だったとか?厚顔無恥なのかしら?」かなり言われ放題だなぁ。私は慰謝料をふんだくってるから言われてても特に何も思わないけど。「嫌だぁ、今日のお茶は変な色。淹れ方が変なの?どういうことなの?」どれどれ?あ、これは!!アコガレの東方の名物センチャ?私は器をクルクル回しながら飲んだ。「流石、幼女趣味の方の婚約者をしていただけの事はあるわね。こんなわけのわからないお茶を飲めるなんて!」「彼女が正解よ!」「「王妃様!」」「一部と言うか…間違えてるんだけどね。これは東方の国から入手したリョクチャよ。ルビー嬢、器を回すのは茶道の嗜みでまた違うのよ~。東方の国って奥が深いわよね。彼女以外は口もつけなかったのね?このお茶会に出席する意思がないようね。どうぞ、お帰り下さい」王妃様、なかなか辛辣だわ。そういえば、ヒルライズ様のお母様?なんか納得。私と王妃様の二人きりのお茶会となった。「ルビーちゃんって呼んでいいかしら?ヒルライズからよ~く話は聞いてるわ。他国だけど、王太子妃教育も終わってるし、王妃教育にも片足突っ込んでるみたいで…流石ねぇ。しかも婚約破棄した王太子からかなりの額の慰謝料を要求してるみたいね」王妃様がなかなか弾丸トーク、というかマシンガントークで話についていけなかった。「王妃様の仰る通りです。あの~、サドウとはなんですか?」「東方の国の文化でね、お茶ってあるのよ
last update最終更新日 : 2025-07-07
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6.夜会に招待されました。
「何~?王家主催の夜会の招待状を受け取った?」「はい、ヒルライズ様から直接」「あ゛~、だから王宮なんかに行って欲しくなかったんだよ!当日のエスコートは俺がするからな!」「エスコートはヒルライズ様がしてくれるそうで…あと当日着るドレスも後日送ってくれるようです」お兄様はその場にうずくまってしまった。これは……その場で体育座りをしていじけるやつだ。はて?タイイクとはなんだろう?後日届いたドレスはまさに王太子妃です!って感じでした。全体はマーメイドラインで大人っぽい。ダイエットしないとダメかな?特にウエスト。ヒルライズ様の髪の銀髪のような銀糸で各所が刺繍されている。加えて、色!深い青ですね。これはやはりヒルライズ様の瞳の色でしょうか?同時に送られてきたアクセサリーの数々はほぼサファイア。全身ヒルライズ様の色一色なんですね。恥ずかしい~!!ヒルライズ様はチーフとか小物が私の瞳の色なんでしょうか?灰色ですね。灰色のスーツとかできるけど、そこは王太子様の正装をされるのでしょうね。小物が灰色になるのかなぁ?当日は侍女達が超張り切って、私はされるがまま動いていた。「お前は何を着ても可愛い俺の自慢の妹だが…今日の服は一段とまた可愛いなぁああぁぁああぁっぁああああぁっぁあぁぁ」と、お兄様はせっかく準備をして、全体整えたのに泣きじゃくって邸内に戻ってしまった。私はエントランスでヒルライズ様待ちです。「お嬢様は今日はまた一段と美しく……お嬢様が幼少の頃より見てきたこのゴールとしましては感無量」こちらも滂沱の涙を流している。彼は私が幼少の頃よりうちに仕えている執事のゴール。「ルビー嬢!待たせたかな?皆さま、本日は皆さまのお嬢様をお借りしていきます」そう言って、ヒルライズ様は私をエスコートして王家の紋章付きの馬車に私をエスコートして乗せてくれた。「ルビー嬢、似合うと思ってドレスを送ったけど、本当によく似合っているよ」「恥ずかしいわ。特にウエストが……。マーメイドラインなんですもの。ダイエットとか筋肉トレーニングとかしました」「普段のままでキレイなのに……」「いいえ!妥協してはヒルライズ様に恥をかかせてしまいます。そこは妥協できません!」「そ、そうか…。なんか悪いな。ドレスのデザインについては母上とも協議をしたんだが」なんだか申し訳ない気持ちにな
last update最終更新日 : 2025-07-08
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7.エピローグ
数年後、私は正式に王妃となった。別に国王が崩御なさったわけではなく、なんか「老後をエンジョイしたいから、あとは頼んだ」と退位され、継承権第1位であるヒルライズ様が国王となった。その時、すでに私とヒルライズ様の間には長男がいます♡ヒルライズ様は過去に宣言していたように、宰相としてお兄様を採用。お兄様は本当に重要書類以外は宰相補佐に丸投げ。ほぼ重要書類だから、けっこう働いてるけど、それでも毎日私に会えるのが幸せのよう。あと、長男のケールに会えるのも結構楽しみのよう。二人で遊んでいるのを私は知っている。現在、私は妊娠中。今度は女の子がいい。と、ヒルライズ様とお兄様からの要望。産み分けなどできません!ヒルライズ様は「男子が多いと継承権をめぐって面倒な事になる」と、かなり国の事を考えての発言だった。それに対して、お兄様は「ルビーに似た女の子ならさぞかし可愛いんだろうな」と夢を膨らませていた。姪に手を出すのは犯罪ですし、ヒルライズ様に似た女の子という可能性もあるのでなんとも言えません。ヒルライズ様は言わずと知れた、美丈夫。私はどうなんだろう?お兄様は溺愛してくれるけど?あ、長男のケールは無事目鼻立ちの整った将来に期待できる美丈夫ですね。ケールが生まれた辺りはこの国の貴族のベビーブームでしょうか?ケールと結婚させようっていうのがわかりやすくて笑えましたね。その時は悪阻で笑ってる場合じゃなかったけど。うちの両親も侯爵として働いています。が、お兄様がなかなか結婚しないのが悩みのようです。私も早く結婚すればなぁ。と思います。わりと男前で、宰相で、実家が侯爵家。引く手数多なんじゃないかなぁ?ヒルライズ様に聞いても「あいつの理想はルビーだからなぁ」ということだった。それは…シスコン強すぎです、お兄様。今度、お兄様にどんな女性が好みなのか聞いてみようと思います。色々ありましたが、私は元気に幸せに生活してます。追伸:彼の国は代代(だいか)わりをし、没落していきました。やはりね。その際の慰謝料ですが、1/4になるんだったかな?それでも金貨2万枚です。まだまだ債務は残っているのでさっさと支払って貰いたいものです。もうすぐ期限の10年ですよ!
last update最終更新日 : 2025-07-09
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番外編
俺は侯爵家長男で宰相をしているケビン=フォール。妹がバカ王子と婚約破棄をしたら、親友の隣国の王子がかっさらっていった。イヤ、俺のものじゃないんだけど。せっかく、妹と一緒に買い物をしたりと生活をいろいろ考えていたのに、まさかの親友によるプロポーズ。妹もOKしたんだけどさ。で、一家で隣国へ亡命?みたいな移住?することに。そしたら、夜会で妹の噂はサンザン。「婚約破棄されたキズモノ」「元の婚約者は幼女趣味だから捨てられた」などなど、ブチ切れなかった自分を褒めてやりたい。あとで妹から褒められたから良しとしよう。仕事にはやりがいを感じているし、今の生活になんら不満もない。毎日妹の顔を見れるしな♪たまに視察で妹がいないときはかなり凹む。その悲しみを仕事にぶつける。補佐に「今日は王妃様不在なんですね」などと言われる。全くその通りなので言い返せない。出来ることと言えば、補佐に無駄に仕事を押し付けるくらいだ。この間、妹に女性の好みについて聞かれた。俺の場合妹一択だ。しかしだ。妹とは血がバッチリ繋がっているわけだし、王妃様なわけだから、俺は独身だけど、家の存続を考えると、結婚した方がいいんだろうなぁ。「ケビン様!どうしてここの数字が間違っているのですか?」「いや、これはこのままで合ってるけど?」「どこがです?このままではダメでしょう?陛下の許可が下りませんよ?」最近、俺の細かなミスを見つけては指摘してくる部下が出来た。というか増えた。仕事量が多いと陛下に文句を言ったら、宰相補佐が増えた。俺が陛下に文句を言えるのは、昔からの付き合いがあるからだろうなぁ。あぁ、新しく宰相補佐になったのは珍しい、女性の補佐官。名前はカリー=グレース。……だったように覚えている。「違いますよ。私の名前、いつになったら覚えるんですか?カリン=グレースですよ。母方が東方の出なので名前が東方っぽいのです。見た目もそうでしょう?」そうだなぁ。黒髪・黒目だし、言われてみればそうか。妹以外見てなかったからなぁ。「うふふっ、お兄様が少しは興味をもってくれるかしら?カリン様」「期待しよう。ケビンにあんなに怒れるのはなかなかいないからなぁ(笑)」女性だと意識すると、意識をしてしまう。ちょっと手が触れただけで書類を落としてしまう。俺はどこの出来損ないだろう?「宰相!しっかり
last update最終更新日 : 2025-07-10
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