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第11話・町に必要なのは

Penulis: 新矢識仁
last update Tanggal publikasi: 2026-05-10 08:04:05

「これで、町長はお兄ちゃん。名前もグランディールに決まった」

 アナイナは満足そうに言って、みんなを見回した。

「これから、どうする?」

「住民を集めるんじゃないの?」

「いや、必要なものがある」

「えー?」

 自分の考えを反対されるのに慣れていないアナイナが。割って入って来たアパルさんに口を尖らせる。

「何よ」

「町の売りだよ」

「空飛ぶ町ってのじゃダメなの?」

「そうじゃない。ただ空を飛ぶだけじゃ、町の売りにはならないんだ」

「なんでー?」

「だって、不便なところもあるだろう? 今のところ、下に降りるにはグランディールを下ろしてやらないといけないし、上り下りする時にいちいち動かさなければいけない」

「あ、そっか」

 納得するしかない言葉を言われて、うん、とアナイナが頷く。

「その不便さを背負ってでもこの町に引っ越してきたいという、こう、背中を押す何かがなければ、人は来ない」

「じゃあ、みんなが来たいと思う素敵な何かを考えなきゃならないの?」

「そう」

 さすがのアナイナもこの難問にいつもの適当な答えを出せず、悩んでしまう。

「売りはさておいて、人を呼ぶとして足りないものは?」

 
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