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当たり前じゃない

Author: 影畑凛星
last update publish date: 2026-06-23 19:21:27

 悟と会ってから数日が過ぎた。

 佳苗の日常は何も変わらなかった。

 朝起きて。

 会社へ行って。

 帰宅して。

 勉強をする。

 そんな毎日だ。

 けれど。

 一つだけ変わったことがあった。

 もう悟のことを考えなくなった。

 気づけば一日思い出さない日もある。

 離婚協議のことも。

 恵のことも。

 今では遠い出来事のようだった。

 その日の夜。

 佳苗は仕事を終えて帰宅した。

 玄関を開ける。

 すると珍しく部屋が暗かった。

「あれ?」

 佳苗は首を傾げる。

 雄吾の方が帰宅は早いことが多い。

 だが今日はまだらしかった。

 時計を見る。

 もう八時近い。

「残業かな……」

 そう呟いてリビングへ向かう

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