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第86話

مؤلف: みそ煮
last update تاريخ النشر: 2026-04-08 09:49:05

「――日菜乃さん、お呼びでしょうか」

しばらくして、彼女の部屋に一人の人物が姿を現した。その人物は、香織が勤務している部署の制服を着ている若い女だった。

日菜乃は彼女をチラリと一瞥すると、尋ねた。

「……久しぶりね、潜入はうまくいっているのかしら?」

「ええ、誰にも気付かれておりません」

その返事に、日菜乃は満足そうに頷いた。彼女は日菜乃がこの世で最も信頼のおいている人物だった。

「一つご報告が……」

「どうしたの?」

深刻そうな面持ちの彼女に、日菜乃は眉をピクリと動かした。どうやら何か良くないことが起こったようだ。

「部署内での九条香織の立場が変わりつつあります……事前にデマを流しておいたというのに、失敗しました」

「……」

そういえば、前に電話でそんなことを言っていたような気がする。

(……あの女、上手くやったみたいね)

日菜乃は香織の変わりぶりに驚いた。以前までの香織は、日菜乃のいる本社へ乗り込んでは公衆の面前で声を荒らげて罵倒するような女だった。そんな彼女に亮太はもちろん、周囲の人間も呆れていた。

しかし、今の香織はまるで別人のようだった。日菜乃が
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