DOSEN Itu, IBU ANAKKU

DOSEN Itu, IBU ANAKKU

last updateLast Updated : 2025-09-05
By:  chalove Ongoing
Language: Bahasa_indonesia
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"Aku mau bertanggung-jawab atas anak kita, Bu." "A-anak apa maksudmu?" "Anak hasil one night stand kita. Aku keluar di dalam lho, Bu." "A-apa?" "Sebentar lagi kita akan punya dede bayi." Lyra benar-benar tak menyangka dirinya menghabiskan malam panas saat festival kampus dengan mahasiswanya sendiri, bahkan sampai hamil. Yang lebih mencengangkan, Kanz, pemuda yang telah mengambil mahkotanya itu, justru datang dan memaksa untuk bertanggungjawab. Bagaimana Lyra menghadapi Kanz yang sangat terobsesi dengan bayinya? Apalagi, Lyra sudah punya tunangan?

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Chapter 1

Bab 1

 世界を脅威に陥れたハロンとの戦いが終わって1年が過ぎた。

 ため息が出る程の平和な日々が過ぎ行く中、魔女(ウィッチ)である彼女がふと垣間見た未来に絶句する――それが全ての始まりだった。

   ☆

 異世界へ旅立つ決心なんてとっくの昔についていた筈なのに、いざここへ来ると足元が竦(すく)んでしまう。

 断崖絶壁から下方を覗き込んで、リーナはゴクリと息を呑んだ。

 すぐ側で途切れた川の水が滝壺を叩き付け、底は水しぶきに白く霞んでいる。

「別に、怖いなら飛び込まなくてもいいのよ? 貴女がここで死んで異世界へ生まれ変わらなくても、先に行ったラルがちゃんとアイツを始末してくれるわ。彼の力を信用してみたらどう?」

 背後で見守る魔女・ルーシャが仁王立ちに構え、眉間のシワを寄せた。

「ラルの力を信用してないわけじゃないよ。けど、アッシュの事を聞いたら、やっぱり私は彼の所に行きたいの」

  ――『アッシュが死んでしまうわ』

 つい数日前に聞いたルーシャの発言が何度も頭を巡り、衝動が止まらなかった。想像した未来に泣き出してしまいそうになる気持ちを抑えて、リーナはふるふると首を振る。

 ラルもアッシュも、リーナにとって大切な人だ。なのに二人はリーナに何も言わず、もう戻る事の出来ない世界へ旅立ってしまった。

「あの二人が異世界へ飛んで貴女までを行かせてしまうのは、この国にとって大きな損失よ?」

「私はもう力なんて使えないのに」

「表向きはね。けど貴女は今でもれっきとしたウィザードよ?」

「うん――」

 ルーシャの言う事はちゃんとわかっている。

 一年前の戦いが終わった時にリーナの魔力は消失したのだと周知されているが、実際はルーシャの魔法で内に閉じ込めているだけだ。そしてそれを知る人間はリーナとルーシャの二人だけに他ならない。

 再びウィザードとして魔法を使う事に躊躇いが無い訳じゃない。けれど、ラルとアッシュを追って異世界へ行く決断をしたのは、それが事態を好転させる切り札だと確信したからだ。

 リーナが胸の前で両手をぎゅっと組み合わせたのを合図に、ルーシャが右手に掴んだ黒いロッドの先で足元をドンと突く。

「貴女の行動が彼等の想いに背くんだって事も頭に入れておきなさい?」

「分かってる。それでも行きたいと思ったから、私はここに来たんだよ」

 確固とした意志で主張するリーナに、ルーシャが「そうね」と苦笑した。

「だったらもう止めることはできないわ。けど、その調子だとヒルスにも言わないで来たの?」

「それは……うん」

 リーナはきゅっと唇を噛んだ。その事は今でも少し後悔している。

 先に異世界へ旅立った二人を追い掛ける手段は、この崖を飛び降りて今の肉体を殺す事だ。兄であるヒルスに言えばきっと全力で止められるだろうし、覚悟が鈍ると思って最後まで言い出すことが出来なかった。

「全く、貴女達は似た者同士ね。3ヶ月前、ラルたちにも同じことを尋ねて、私は同じ返事をもらったわ。突然2人が居なくなって貴女が泣いたように、ヒルスも泣くんでしょうね。そしてきっと、同じ事を私に聞くのよ」

「同じ事……?」

「まぁいいわ。行きたいと思うなら行けばいい。けど、もう一度確認させて。ここに飛び込めば貴女はもうこの世界に戻れない。私がヘマしないとも限らないけど、それでもいいの?」

「それでもいい。二人の所へ行ける可能性を、自分が生きる為だけに無視する事はできないよ。大丈夫、もしルーシャが失敗しても、何もせずにここへ残っても、あの二人に会えない事には変わらないんだから」

「貴女も強くなったわね。流石は私の見込んだウィザード様だわ」

「ルーシャには感謝してる。私はあの時最後まで戦えなかった責任を取りたいの。だから、その世界へ行かせて」

「もう……」

 ルーシャが浅いため息を吐き出して、「しょうがないわね」と風に流れる髪をかき上げた。

 しかしリーナが崖へと踵を返した所で、滝の音に重ねた足音がドドドっと近付いてくる。

「リーナぁぁあああ!!!」

 相手が誰かはすぐに分かった。

 「兄様?」と呟いて、リーナは崖の先端へ急ぐ。けれど、そのまま飛び込もうとした所で高低差に足が止まり、走ってきたヒルスに後ろ腕を引っぱられた。

「行くなよリーナ、僕を置いていかないでくれよ!」

 強引に崖から剥がされ、リーナは涙をいっぱいにためたヒルスと向かい合った。

 朝食時のままの平服に、いつも整ったおかっぱ髪が乱れている。よほど急いで来たのだろう。

 彼を残しては行けないと、何度も思った。けれど、二人を追い掛けたいという気持ちを捨てることはできなかった。

「どうして来たの? 兄様にさよならなんて言いたくなかったよ」

「城で聞いたんだ。僕を一人にして、お前はアイツらの所に行くのかよ。だったら僕もついて行くからな?」

「ちょっと、貴方いきなり何を言い出すの?」

 ヒルスの主張に、ルーシャが横から声を荒げた。

「異世界へ行く穴は一人分しか確保できてないの。二人で突っ込めば破裂して共倒れになってしまうわ」

「黙れよルーシャ。お前本気でリーナを行かせる気かよ。先に行ったアイツらだって、本当に生きてるかも怪しいんじゃないのか?」

 ヒルスの勢いは止まらなかった。ルーシャに詰め寄って胸ぐらを掴み上げるが、パシリと細い手で払われてしまう。

「落ち着きなさい。いい、たとえ住む世界が違っても、あの二人がちゃんと生きてる事は私が保証する。リーナは自分の意志で行くと決めたんだから、貴方は兄として送り出してあげて」

「僕は、もうリーナに会えないのが嫌なんだよ!」

 威嚇するように喚いて、ヒルスはガクリと項垂れる。

「リーナがアッシュの代わりにアイツを助けたいって言うなら、僕がリーナの代わりに行く。ルーシャ、リーナじゃなくて僕をそっちへ行かせてくれよ!」

「貴方じゃ力不足なのよ。リーナはアッシュから最強の剣を引き継ぐために行くの。最強の敵と戦う為に作られた、魔法使いにしか発動できないものよ? 魔法の使えない貴方じゃ意味がないのよ」

 はっきりと否定されて、ヒルスが「畜生」と地面にうずくまる。瞼に溢れた涙がボタボタと足元の砂利を濡らした。

「僕は、リーナを戦場へ戻したくないんだ。リーナはもうウィザードじゃないんだぞ?」

「兄様……」

 肩を震わせるヒルスに、リーナはふと可能性を垣間見て「そうだ」と顔を上げた。

 「どうした?」と涙でぐしゃぐしゃの顔を傾けるヒルスに小さく笑顔を零す。

「ねぇ兄様。昔から、兄様の言ったことは何でも本当になったと思わない?」

「リーナ?」

「戦争で父様も母様も居なくなって泣いてた私がこうしてお城に居られるようになったのは、兄様のお陰でしょう?」

 ――『リーナ、僕がきっと毎日ドレスを着られるようにしてあげるから』

 小さい頃、寂しさを紛らわせるように言ってくれたヒルスの言葉は、今でも耳に残っている。

「兄様が私にまた会えるって思ってくれるなら、多分そうなるんじゃないかと思うの。だから、私が兄様に最後の魔法を掛けてもいい?」

 話を把握できないヒルスに両手を伸ばし、リーナは兄の広い胸にぎゅうっと抱き着いた。

 驚いたルーシャが、「そういう事」と納得顔で頷く。

「リーナ?」

 戸惑うヒルスの耳元まで背伸びして、リーナは囁くように呪文を唱えた。

 呆然とするヒルスを離れ、リーナは再び崖へと向かう。

 爪先を割れた地面の先端に合わせて、二人を振り返った。

「ねぇルーシャ、あの二人は最後まで笑顔だった?」

「えぇ。最後まで貴女のこと心配してたけどね」

「なら良かった」

「何度も言うけど、運命ってのは本来変えることができないのよ。未来を救うなんて賭けみたいなものだって言ったでしょう? 貴女達が異世界へ行くことで向こうにどれだけの影響を及ぼすかなんて分からない。覚悟しておくのよ」

「分かってるよ。だから──」

 リーナはヒルスを一瞥して、滝の向こうの風景を仰いだ。

 ここから跳べば、先に行った彼と共に遠い世界の未来を救うことができる。

 だからその前に、もう戻ることのできない溜息が出る程の平和を目に焼き付けておこう。

 青い空、緑の山、遠くの海、そして大事な人たちを――。

 肩越しにもう一度二人を振り返って、リーナはいっぱいの笑顔を送った。

 先に行った二人がそうであったように。

「大好きだよ、兄様。じゃあまたね、バイバイ」

「リーナぁぁぁああ!」

 最後にまた引き止められるんじゃないかと思ったけれど、ヒルスはそこから動かなかった。

 軽く地面を蹴ると、身体は滝壺へ引き寄せられるように落ちていく。

 空が藍色に光ったのが見えて、リーナはそっと目を閉じた。

 この先にあるのが未来だと信じて。

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