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第69話

Auteur: 手足あせだく
「なら、座って見せてごらん」和真は穏やかな声色で応じた。「ついでに病院のスリッパに履き替えさせよう」

彼はしゃがみ込み、彼女の靴を丁寧に脱がせた。

露わになった足の裏は、白くなめらかで、いびつな痕跡は一切なかった。あの消えないはずの傷跡は、どこにも見当たらない。

自分の足首を優しく握る和真を見下ろし、凛は恥じらうように頬を染めた。「和真くん……やめて。誰かが見ているかもしれないわ」

和真は表情ひとつ変えず、彼女にスリッパを履かせた。その動作は極めて自然で、胸の内の動揺など微塵も感じさせない。

そして、ただの雑談のようにふと口にした。「まあ、万が一傷跡が残っても気にする必要はないさ。今は技術が進歩しているから、修復手術を受ければほとんど分からなくなる。ただ、術後はかなり痛むらしいから、君にはそんな思いはさせたくないな」

凛は軽く笑って答えた。声は弾んでいた。「でも、やっぱり生まれつきの肌が一番よ。私、傷跡を消す手術なんて一度も受けたことないし、これからもお世話になるようなことがないといいな」

彼女の胸の内に、密かな優越感が広がっていく。

やはり和真は、相変わらず自分のこと
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