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切ない恋
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学園 Short Stories & Novels
Discover a collection of enchanting 学園 short stories that explore the depths of passion. Perfect for readers seeking one-hour short stories to inspire and ignite their imagination about 学園.
愛をやさしく語り合った
スカッと
甘々
幼なじみ
水無月
安田翔真(やすだ しょうま)が可愛い転校生に告白したあの日、みんなは私が取り乱して泣き叫んで止めに入るだろうと思っていた。 しかし、告白が終わるまで、私は現れなかった。 翔真は知らなかった。そのとき私が、彼のルームメイトのパーカーを着て、そのルームメイトのベッドの上に座りながら、無邪気な顔でこんなことを言っていたなんて。 「ねえ、ベッド濡らしちゃったんだけど……今夜、どうする?」 島良太(しま りょうた)は視線をそらし、喉仏を動かして、私にタオルを投げた。 「先に髪、乾かしてきな。シーツは俺が替えるから、それが済んだら寝ろ」
出会いも別れも、答えのない青春
切ない恋
逆転
愛人
おもちうさぎ
二次試験が終わった後、河野結人(こうの ゆいと)はストーリーを更新した。 画像には、【合格通知も君も、俺のものだ!】という一文が添えられていた。 一瞬でコメント欄がお祭り騒ぎになった。 【これが学年トップの人にしかできないロマンスってやつ?】 【これ以上ない、最高の告白だね】 卒業式の日、結人はクラス全員に結構な額のプレゼントを配った。だが、家が裕福ではない井上梨花(いのうえ りか)が急に、それを返したいと言い出した。 「ありがとう。でもこんな高価なものはもらえないわ。いくらお金がなくても、自分の力で頑張らないといけないって、言われてるから」 それを見て、いつもは口数の少ない結人が言った。 「じゃあ、こうしよう。俺と夏美が海外旅行に行く間、うちの犬の世話をしてくれないか。これはバイト代ってことで」 私、菊地夏美(きくち なつみ)は、また御曹司の気まぐれな同情心なんだろうなって、そう思ってた。 でも、その後の打ち上げで、それが全部、結人が仕組んだことだと知ってしまった。 「河野くん、気が利くじゃん。井上さんが受け取らないと思って、わざとみんなにも送ったんだろ」 「お前、分かってないな。困ってる子を助けてるんだよ。この前も井上さんがバイト先で客に絡まれてた時、河野くんが相手を病院送りにしたんだぜ」 ドアを開けようとした手が止まった。息もできないほど、体が震えていた。 そうだったんだ。結人が、私の一度きりの18歳の誕生日に来られなかったのは、事故に遭ったからじゃなかった。他の女のために、喧嘩してたなんて。 結人のクールな表情が、こわばった。彼は現金の束をいくつかテーブルに投げ捨てた。 「もうその話はやめろ。夏美に聞かれたら、またお嬢様が騒ぎ出すぞ」 誰かがぼそっとつぶやいた。「やっぱり井上さんだよな。優しくて、可愛くて、純粋で」 私は自嘲気味に笑うと、すぐに開き直って、学校で一番の不良からのバイクレースの誘いを受けた。 そういうことなら、結人、あなたのその優しい同情心、叶わせてあげるね。
喋れない私を見捨てた幼馴染はもう要らない
妻を取り戻す修羅場
幼なじみ
ひいき/自己中
ピリ辛巾着
幼馴染の想い人は、私が「声を出せないこと」をよく嘲笑っていた。 ある日、彼女は私のコップに激苦の薬草をすり潰して入れ、お腹を抱えて笑い転げた。 「声が出せない人って、どんなに苦くても悲鳴ひとつ上げられないんでしょ?私、それをどうしても見てみたくて」 彼女のエスカレートする嫌がらせは止まらず、今度は私に「舌を出せ」と強要した。 声を出せない人間の舌が、普通の人とどう違うのか。 それを皆の前で見世物にしようとしたのだ。 私は縋るように、傍らにいる幼馴染の森永樹(もりなが いつき)を見た。 「俺がいる限り、誰にもお前を苛めさせない」 かつて彼がくれた、その約束だけを信じて。 しかし、彼は冷ややかな目で私を一瞥しただけだった。 「ちょっと見せるくらい、別にいいだろ。大した事じゃないんだから」 その瞬間、私の中で何かが完全に冷え切った。 込み上げる涙をぐっと飲み込み、カバンの中にある『転校届』をそっと隠す。 ――ええ、そうね。私があなたの前から消えることも。 決して大した事じゃないから、わざわざ教える必要もないわよね。
共テ当日に殺される?死に戻って復讐モード
転生
スカッと
逆転
ちょうどいい
大学入学共通テスト一日目。僕は同じ会場のクラスメイトたちと学校で落ち合い、一緒に出発することになっていた。しかし、恋人の二宮朝香(にのみや あさか)は、なかなか現れない幼馴染の藤村駿(ふじむら しゅん)を待つために、出発時間を遅らせていた。 しかし、試験開始まで残り1時間もなかった。このままでは確実に間に合わない。 前世で学級委員だった僕・神崎嶺(かんざき れい)は、みんなに先に試験会場へ向かうよう忠告した。 だが、返ってきたのは感謝ではなく、みんなからの冷たい視線と不満の声だった。 「駿と朝香の仲が良いから嫉妬してるんだろ?駿が受験に間に合ってほしくないって思ってるでしょ!」 土砂降りの中、僕が必死に頼み込んで、ようやくみんなは重い腰を上げた。試験開始5分前、僕たちはなんとか会場へ滑り込んだ。 しかし、試験後に駿に会場の窓から突き落とされ、僕は無残な姿で死んだ。 それなのに朝香は、クラスメイト全員を引き連れて警察に嘘の証言をした。 「駿が共通テストを受けられなくなったのは嶺のせいです!嶺はその罪悪感で飛び降りたのですよ!」 駿はその一件で世間の同情を買い、ネットで人気者になった。 母は僕の潔白を訴え続けたけれど、真相を知らない世間は彼女にまで容赦なく誹謗中傷を浴びせた。心をすり減らした母はある日運転中に事故を起こし、そのまま崖下へ転落して亡くなった。 命を落として初めて、すべてが駿の仕組んだ罠だったのだと知った。 ふと目を覚ますと、朝香がクラスメイトと駿を待っていたあの日に時を遡っていた。 今度こそ、僕は手を差し伸べない。あの恩知らずたちが自滅するというなら、その結末を見届けるだけだ。
さよならは言わずに、海を渡った
切ない恋
ひいき/自己中
クズ男
紗々
あなたはいつ、大好きな人を諦める決心をするのだろう。 私の場合は、留学の申請がようやく通った日だった。申請が通ったことを知った瞬間に、彼氏にメッセージを送って報告しようとした。 けれどLINEを開いて、下までスクロールしてやっと彼とのトーク画面を見つけた。 最後にやり取りしたのは1ヶ月前の何か小さなことで、大喧嘩をした日だ。 最後は彼から音声メッセージが届いた。声には、どこか投げやりな響きが混じっていた。 「芽依、茉優だってわざとじゃないだろ。そんなに根に持つなよ」 「先に茉優の実験データを印刷しに行ってくる。戻ったら、ケーキ買ってやるから」 その後から彼は、後輩の桃井茉優のコンテスト指導や実験に付き合うのに忙しくなった。 私も単位のことやプロジェクト、IELTSの対策とやることが山積みで、彼に返信をする余裕すらなかった。 あの時の自分が何を根に持っていたのか、それすら思い出せなくなった。 ただ、1ヶ月経ってこのやり取りを見返して、ふと気づいたことがある―― 本当の別れに「さよなら」の一言なんて要らないものなんだと。
拝啓、晴れの君
甘々
スカッと
一途
白石涼一
彼氏は私のことを本の虫だと馬鹿にしていて、酔った勢いで友達にこう愚痴をこぼした。 「勉強がちょっとできるだけで、実家も別に金持ちじゃねーし。 なぁ、信じられるか?あいつの顔に札束でも叩きつけてやりゃあ。 すぐに犬みてえに尻尾振って寄ってくるぜ……」 けれど後日、私はある人の膝の上で泣いていた。 彼は私の耳の後ろから首筋へと唇を寄せ、くすりと笑う。 「ふぅん、本の虫、ねぇ? それで、そいつは知っているのかね?お前が本当は――この街の最も大きいデベロッパーのお嬢様だということを」
ライブも後輩を優先する彼。私は無言で異国へ旅立つ
切ない恋
逆転
ひいき/自己中
紗々
彼・木村竜之介(きむら りゅうのすけ)が後輩の酒井遥(さかい はるか)とライブに行くと言ったのは、講義が終わった直後だった。 「今から行かないと。遥を待たせるわけにはいかない」 竜之介は、挨拶でもするような軽い口調で言った。 私・石川凛(いしかわ りん)は教科書を片付け、鞄に入れて言った。 「分かった」 彼は呆然とした。 スマホを打っていた手を止め、私をじっと見つめる。 「俺、遥と行くんだ。お前が一番好きな歌手のライブだぞ。怒らないのか?」 私は鞄を閉め、淡々と答えた。 「怒る必要なんてないでしょ」 そのライブに一緒に行きたいと、私は99回も頼んでいた。 100回目で、ようやく彼は二枚のチケットを手に入れたが、後輩の遥と行くためだった。 不思議と、ショックではなかった。 遥が入学して以来、こんな扱いにはもう慣れていたのだ。 私は鞄を背負い、教室の出口へ向かった。 彼は動かない。 教室を出ようとした時、彼はようやく我に返って慌てたように追いかけてきて、私の手首を掴む。 「凛、3日後に深津市で同じ歌手のライブがある。その時は必ず一緒に行ってやるよ。 その日は俺たちが付き合って3周年の記念日だ。絶対にすっぽかさない」 私は彼の手に視線を落とし、それから顔を上げて微笑んだ。 「うん」 ここ半年、彼は「来週行く」と9回、「必ず行く」と13回、「安心しろ」と16回も言った。 でも、その約束が守られたことは一度もなかった。 そして次のライブも、きっと行けない。 だって今度は、私が彼との約束をすっぽかす番だからだ。
幼馴染に騙され転校した俺の逆転劇
逆転
幼なじみ
切ない恋
さざ波
いじめられている幼馴染を守るため、俺・北条奏多(ほうじょう かなた)は一緒に転校すると約束した。 だが、彼女はハンコを押す前日になって、突然約束を破った。 彼女の友人が、面白そうに茶化した。 「やるわねえ、結衣。あんないじめられてるフリを続けてたのは、全部、奏多を追い払うためだったの? でも、あいつとは幼馴染なんでしょ?知らない学校に一人で放り出して、平気なの?」 長瀬結衣(ながせ ゆい)の声は、驚くほど冷めていた。 「同じ市内の別の高校に移るだけじゃない。大して遠くもないわよ。 毎日毎日付きまとわれて、正直うんざりしてたの。これでやっと清々するわ」 あの日、俺は個室のドアの外でしばらく立ち尽くしていたが、結局、何も言わずに背を向けた。 ただ、提出する転校届の志望校欄を、予定していた「帝都第三高校」から、両親が以前から勧めていた海外の高校へと書き換えただけだ。 みんな忘れているようだが、俺と彼女とでは、もともと住む世界が違いすぎたのだ。
恋の勝負、夜明けまで待てない
切ない恋
親友
クズ男
7秒
私、渡辺杏梨(わたなべ あんり)と桐谷旭(きりや あさひ)は、いつもバチバチに張り合っているカップルとして有名だった。 幼い頃から、私たちは何事においても競い合ってきた。 成績トップの座、奨学金、そしてディベート大会の優勝トロフィー。 恋愛でさえも、まるで勝敗を決めるゲームのようだった。 私はずっと、それが私たちなりの不器用な愛し方なのだと思っていた。 旭が私を打ち負かす「最も簡単な方法」を見つけるまでは。 彼はただ、自分のそばに別の女の子がいるのを私に見せつけるだけでよかった。 それだけで私は激しく動揺し、自ら歩み寄ってこう言ってしまうのだ。 「旭、私の負けだわ」 以前は、この手が面白いように効いた。 旭が友達との飲み会で、私の親友の肩を抱き寄せるまでは。 小林梓(こばやし あずさ)は旭のジャケットを羽織り、彼のすぐ隣に寄り添い、甘えるように愛らしく笑っていた。 周りの誰かが囃し立てるように聞いた。 「旭さん、この子誰っすか」 旭は気怠げに視線を上げ、私を見た。 その口調は面倒くさそうで、ひどく意地が悪かった。 「新しい彼女」 カラオケボックスは一瞬にして静まり返った。 誰もが、私がどんな反応をするのかと息を潜めて待っていた。 けれど今回、私は数秒間じっと旭を見つめただけだった。 そして、ふっと笑みをこぼす。 「お似合いね。末長くお幸せに」 愛という名のもとに行われたこの勝負を、私は長く続けすぎた。 もう、このゲームは終わりにする。 旭のことも、もういらない。
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