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第25話・成り上がり

作者: 新矢識仁
last update 公開日: 2026-05-24 08:47:34

「ティーア!」

「本気なのか?」

 周りの盗賊から声が上がる。

「うるせぇ!」

 ティーアと呼ばれた男が吠えた。

「お前らだって、盗賊暮らしには飽き飽きしてんだろ!」

「そりゃあそうだけど……」

「所詮わたしたち、町から追い出されたスキル……追い出されないって保証はない……」

「それもひっくるめて契約しようって言うんだ、そうだろ町長?」

 ぼくはゆっくりと頷く。

「もう一度言うぞ。盗賊を入れることであんたらの評判がどうなるかわかんねえ。スキルも盗賊暮らししてることから察してほしい。それでもあんたらは、俺たちを迎え入れてくれるって言うんだな?」

 もう一度、頷く。

 契約書を交わすか? と懐から印の入った袋を取り出して見せる。

「契約書、交わしてくれるって言うんだな?」

「もちろん」

 サージュさんが契約書に文面を書いてティーアに見せた。

「無事にグランディールまで護衛すれば、契約者とその家族を正式にグランディールの町民として迎え入れる。この契約は契約者が町と縁を切って去らない限り有効である。これは正式な契約である。……これであなたたちの印か名前を記せば契約は完成する」

 ティーアはじ
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