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晩秋の枝の上で八方塞がり

last update Veröffentlichungsdatum: 01.06.2026 12:00:16

 さて、ここからは前世の記憶をフル活用だ。

 襲ってきたのは、十数人の盗賊団。村には女子供を含めて三十人ちょっと。ここは本当に農村の一集落だった。

 ん? この世界は前世知識的にどれくらいの文明水準なんだ?

 くそっ、ど田舎の未成年じゃ参照知識がなさすぎる。

 異世界転生ものならそれなりの環境に生まれ直させろっての。

 ──って言っても仕方ないわけで、そもそもテンプレの神様にあった記憶がない。

 現世の記憶を手繰り寄せてもなろう系のお作法である知ってるゲーム世界的な場所でもなさそうだ。

 あ、もっとも僕、00年代以降のゲームなんてほとんどやってないや。

 そんなことはどうでもいい。

 今は、この危機的状況をどう乗り切るかに集中しなきゃ。

 思い出せ、現世の知識!

 お! やっとテンプレ情報確認だ。

 ここは魔法が使える世界らしいぞ。

 …………。

 使えなきゃ意味ないじゃん!

 友達とチャンバラごっこはやっている。

 今は十九歳になってる隣のお兄ちゃんとも互角に戦ってた(三年前だけど)。

 ──いやいやいや、そのお兄ちゃんはここに来る前に奴らに滅多刺しされてるとこ見てる。

 勝てっこないじゃん。

 ……いや、待てよ? 前世の僕は大学まで剣道やってて有段者だったぞ。

 …………。

 試すにはリスクが高すぎる。

 そもそも相手は剣とか斧とか持ってるけど、こっちは肥後守みたいなナイフがポケットに入ってるきりだ。

 やべー、まさに四面楚歌、いや八方塞がりってやつだ。

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  • 僕だってチートがあれば苦労なんてしていない    さゔぁいぶ-後篇-

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  • 僕だってチートがあれば苦労なんてしていない    泣ぬれるは枝の上

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    「人生やり直せたらなぁ……」 そう思っていたことが僕にもありました。 ありましたが……。 だからってこれはないんじゃないでしょうか? こんな状態で前世の記憶が蘇るとか、神様の仕業だとしたら「あんたバカぁ!?」って罵ってやりたい。 いいや、一発殴らせろ。 こんな切羽詰まった状態だが、現在の状況を冷静に確認分析だ。 まず、ここは村はずれの雑木林をちょっと入

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