消えゆく愛と、軽やかな心
淳人の、血のつながらない妹が、彼の結婚後に自ら命を絶った。
その日から彼は、自分と結婚した日南を心の底から憎むようになった。
そしてそのときになって初めて、彼女は知ったのだ。
彼がずっと想い続けていた相手は、その妹だったのだと。
だが二人の想いが芽生えたばかりの頃、その恋は須賀家の両親によって無残にも摘み取られた。
「許されない恋」を阻止するため、彼らは淳人に、以前から彼を慕っていた日南との結婚を強要したのだ。
それから10年。
彼は彼女を憎み続け、彼女もまたその憎しみを受け続けた。
彼は一瞬たりとも彼女から解放されたいと願わなかったことはない。
だからシャンデリアが落ちてきたあの瞬間、彼は迷うことなく彼女を突き飛ばした。
代わりに自分が血だまりの中へ倒れ込むことになっても。
息を引き取る直前、彼は最後の言葉を残した。
「日南......命を賭けて頼む。もし来世があるなら、俺を好きになるな。俺と結婚するな。俺を......自由にしてくれ」
その願いを叶えるために、日南は生涯をかけ、莫大な資金を投じてタイムマシンを完成させた。
そして再び目を開くと、彼女は淳人と結婚した初日に戻っていた。
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