『パラレル』─ 愛の育み方を間違え相手の気持ちを理解できず、愛を失くした男の物語 ─

『パラレル』─ 愛の育み方を間違え相手の気持ちを理解できず、愛を失くした男の物語 ─

last updateLast Updated : 2025-12-19
By:  設樂理沙Updated just now
Language: Japanese
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由宇子は、2人の子供と夫との4人暮らし。幸せな日々を過ごしていた。 夫の将康は、仕事大好き人間で由宇子の反対をスルーし、会社から転勤を 命じられると迷うことなく、1人嬉々として単身赴任先へと赴く。 将康は、既婚者でありながら、社内社外で非常にモテる男であった。 しかし、彼自身は決して浮気性な人間ではないので、妻の由宇子が心配するようなことは、何もないのだが。 ただ、脇の甘い将康に、近づいてくる独身女性たちがいて、妻が聞いたらば眉を顰めそうなことばかり将康はおこすのだった。 そのような中、由宇子はひょんなことから夫のある胸の内を知ることになり、 絶望する。そして──由宇子は自分を守るために行動を起こすことに。

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Chapter 1

1◇単身赴任

CHERRY COLLINS

I opened my eyes, the reflection of the sun rays, shunned directly into my face. I sat up and rubbed my eyes softly, I took my phone and switched it on to check what time it was, 8:21 am, I sighed! Another frustrating day.

Yeah! It is.

It's been over ten years now, that I've been searching for my best friend, I've literally turned to something else since his departure.

It all started when I was 12, my parents were cooks and owned a massive restaurant empire, everything was going well for me I was the kid every one wished to be.

But this all changed when a raging fire outbreak gutted down the building at night, killing my parents who were working late that day, and two staffs. Since then my rosy life, changed for the worse.

I was left alone, being the only child of my parents, with no known relatives, or if there was I knew nothing about them.

I roamed around the streets eating from trash bags, suffering, being that I was unable to pay the expensive rent on the house my late parents and i lived in, I was thrown out without any mercy.

I got a job at the age of 13, picking trash from every house on the street. Not until I got a mansion where I found Jayson, die to the fact that i went to his house regularly to pick up trash, we became close friends, we were so close that we did things together, to the extent he normally sneaked out of his house under the guise of working out just to spend time with me.

We picked up trash early morning in people's houses. The day he got caught, believe me when I said it was funny, but he never stopped loving me.

The love of our friendship grew stronger, he begged his parents to out me in school. We both attended the same high school and we were both in the same grade.

Not until....... College!

Where we had to split, his parents had done more than enough for me, I was 18 at the time and was fully capable of taking myself so I decided to look for a tuition for myself, he promised he would never leave me, that we would do everything together.

Boom!!! That was it, he left. Yeah! He left me alone, I couldn't contact him, his parents travelled and I lost all bonds connecting us. My life wasn't the same again, it felt as if a part of me had been ripped off.

Things became difficult, I couldn't think straight because I felt my life depended on his existence. I felt I had lost something so precious.

Being at that time when I had little money or I was rather broke, I came in contact with a friend who was poor and lost just like me, together we decided to work as waitresses in a restaurant to raise money.

And believe me it wasn't easy, I became frustrated with life, I lost all hopes of continuing my education at the time, I never wanted to be a waitress, I hated restaurants then because if the bad memories they brought, but there was nothing I could about it, I decided to work harder to achieve my goals, and now…

I'm Cherry Collins, 23, the youngest, famous fashion designer, owner of the third best boutique in the country, an investor and also a budding entrepreneur.

I deal with companies and fashion stores, being that back then I was so obsessed about my best friend's disappearance, I searched for him everywhere but unfortunately it seemed he had left the shores of this country to only God knows where, leaving me to find my own roots and success which I have always wanted to share together with him.

Now,

I have become a cold woman, and believe me when I say I am really cold. I don't smile, I am no longer the Cherry of 10 years ago.

I only smile and show my true colors to just one person, someone who is not just a friend but also a sister to me. She was the person who was with me 10 years ago, when I had no money and we decided on waitressing to make a living.

Now, she's with me in our mansion, yeah, ours, she is also as successful as I am, she is an estate broker and deals with companies too.

She has been on my side for so long, she knows all about my past, she also knows about Jayson's disappearance and has also motivated me with words of "move on", this one she's a motivational speaker that's for sure, a good one, she's weird in her own funny way.

She's the only one who calms my nerves.

She's Jeanne Williamson.

Well that's all for now.

This is my story that is about to be continued!

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1◇単身赴任
「ねぇ、今度こそ――――  会社から打診されている仕事を受けようかと思ってるんだ」 「打診って……それって強制じゃなかったよね、確か。  別に今まで通り本社での仕事を続けていてもいいんでしょ?   単身赴任しないといけないなんて、私は応援できないわ」  以前にも夫から、一度昇進するためにも単身赴任の仕事を受けてみたいと 聞かされたことがあった。  本当なら子供もまだ未就学なのだから、思い切って子供を連れて 帯同すればいいのかもしれない。  しかし私たち夫婦には、現在、そして夫婦の結婚前からの将来設計などを 鑑みても、夫にくっ付いて行くということは選択肢になく、夫がどうしても その新しい仕事に取り組みたいとなれば、単身赴任は必至だった。  その夫の単身先の仕事というのは、家族にとってものすごく厄介だった。 あちらに居る期間がどれくらいなのか、全く決められていないのだ。 子供を持つ既婚者がするような仕事じゃないわよ全く。  会社も会社よね。  どうして出先に出ないと出世ができないような仕組みにするのか?  社長に文句言ってやりたいくらい。  こんな仕事形態《勤務形態》なので、出世を捨てて安定した家族との生活を 選んでいる社員も少なくはないのだとも、夫からは聞いている。  就職してからすぐに頭角をめきめきと現し、会社に将来を嘱望される ようになった夫は――――。   私と結婚した時には、すでに激務をこよなく愛するモーレツ仕事人間《社員》になっていた。  それでも恋愛中、そして新婚時代、第一子妊娠中、娘が3才になるか ならないかの頃まで……まぁ、第二子出産辺りまでは、それでも土・日は家に 居られるような生活だった。 夫は、娘のことも可愛がってくれたし、家族に目が向いてたように思う。  そんな私たちの結婚生活は、6年が過ぎようとしていた。   
last updateLast Updated : 2025-12-19
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2◇やるせないため息
 子供たちだってこれから親を親として認識していく年齢だというのに。   たとえ、1年や2年で赴任先から帰って来れたとしても、娘たちが 夫の顔を覚えているかどうか怪しいものだ。 私は自分の父親が所長をしている税理士事務所で働いていて、転勤先に 帯同することは難しい。 仕事がすごく好きで仕事第一人間の夫にしても、月に一度でさえ、こちらに 帰ってくるかどうか怪しいものだ。 もし任期が5年……ううん10年選手もいると聞くし、7年8年となったら 考えるだけでも恐ろしい。 単身赴任が原因で、実際離婚した人も少なくないと聞く。  そして私が思いつく限りの心配事は夫も理解できるはずなのに、 それでも幼子2人と仕事を持っている妻を残して、仕事を優先させたいと そう私に告げているのだ。『仕事と私、どちらが大事?』 などと、恋人同士のような甘ったるいことを問い詰めたりしたいわけじゃ ないけれど、だけどこんな状況で問い詰めない妻が一体何人いるだろうか。 家族と仕事、どちらが大事なの? と、聞くまでもないようだ。  残念なことに……。  夫はすでに答えを出しているのだから。  思いっきり仕事がしたいのだ。  単身で赴任して仕事ができれば、それこそ独身と同じだから、一心不乱に だぁ~い好きな仕事がお腹いっぱいできてあなたは幸せなのよね。  大好きな夫のために…… 愛する夫のために……ここは応援して送り出してあげないと、いけないのよねぇ~っ……。 ぇっ? そうなの?  私は一度もOKしてないというのに…… 『反対だー』と怒ったり、キツイ口調で『止めて欲しい』とも 言わなかったから、夫はもう行く気でいるらしい。    浮かれている。  その様子を横目に、息子を抱いたまま私はそっと『……』と呟き、 やるせないため息をついた。
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3◇不埒な虫
 娘の美誠が3才、息子が生後8か月の頃、私は会社のイベントで バーベキューに参加した。 毎回参加しているわけではなくて、この時は3回めの参加だった。  子連れなので、多少何度か話したことのある水谷あかねという女子社員 が子供を見てくれたり、料理の準備など私のサポートをしてくれた。 彼女は既婚者で子供のいないDinksのキャリアウーマンだそうで このことは、以前参加した時に本人から直に聞いている。 彼女は私より年上で、常識を持ち合わせた安心感のある人だ。  話をしていると分かる。 今回たまたま夫が娘を抱いて離れた場所へ行ったことで、この彼女と ふたりきりになる時間があった。 息子は上手い具合にバギーの中で寝ていた。 私たちは野菜を次々に切っていかなくちゃならなくて、ふたりで 手分けして野菜を洗った。 その時、彼女から次のような言葉を掛けられた。 「由宇子さんも綺麗だからモテるでしょうけれど……」 えーっ、お世辞合戦なの?  お世辞合戦はきらい。 思ってなくても相手のことをいろいろ持ち上げないといけなくなるから。 はっきりいって既婚者で子持ちになってまで、そういうのは 勘弁だなぁ~なんて、思った。  だけどそうじゃなかった……そうじゃなかったのだ。  話は私が想像だにしてなかったことだった。           ◇ ◇ ◇ ◇ 「ご主人の大倉さんも、なかなかモテるみたい」「そうなんですか?」  そっか、まだまだ夫……いけるんだ。  ふ~ん。 「由宇子さん、ごめんなさい。  もったいつけた言い方はもうやめますね。 奥さんを不安にさせたり煽ったり面白半分で言うのじゃないことだけは 最初に言っておきますね。 これから私がお話することはあまり愉快な内容じゃないんです。 今回たまたま奥さんがイベントに参加されたこと…… しかも、私がなんとなく一緒に側でお手伝いするような役回りに なったことで、踏ん切りがつきました。  そう言って彼女は話を続けた。 話すつもりはなかったようだけれど、事件簿が起きてからそんなに日が 過ぎていないことと、今日私が会社のイベントに参加したこと、そして 2人目が生まれていたことなどを知り、本当に迷ったが、話しておくべきか と思ったのだそうだ。
last updateLast Updated : 2025-12-19
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4◇水谷あかねから、もたらされた情報
 それは夫と部下の男性1人と馬場真莉愛そして水谷あかねとの4人で 出張に2泊3日で行った時のことだという。 話が拗れた場合は宿泊を延長してでも、というほどの大口の取引だった。 そんな中、その日のためにいろいろ準備していたことが実を結び、 予想以上の効果があって2日目で仕事が取れた。  成果があったことと、翌日は会社に行かず各自家に帰っていいという 予定を組んでいたのとで、最後の夜はみんな無礼講でお酒に舌鼓をうち――。 24時近くになってお開きになり、それぞれホテルの部屋に戻ったのだそうだ。 ただ岸谷という男子社員だけは家から緊急の連絡が入り、途中で 帰っていったのだとか。「その夜、私、途中トイレで目が覚めたんです。  そしたら横で寝ているはずの馬場さんがどこにもいなかったんです。 大倉係長の部屋は岸谷さんが一足先に帰っていて、その日の夜大倉係長は 部屋におひとりだったので、まさかと思いながらも気になりました。 ――というのも、日頃から馬場さんは大倉係長のファンを公言してましたので。 女子社員の間では、馬場さんが大倉係長のファンだということは、随分と 知れ渡っています。 あっ、でも大倉さんはいつもささっと上手くかわされていたので、 問題はないのです、と言いたいところなのですが……」「問題が起きたんですか? その日……」 こんな質問したくはなかったけれど、彼女の話を促すには そんな風に聞くしかなくて、問いかけながら少し凹んだ。 「トイレから戻ってベッドに入って10分ぐらいした頃でしょうか、  彼女が部屋に戻ってきました。 私は寝た振りをしました。 彼女も一度は自分のベッドに入り、布団も掛けてそのまま寝たようでした ので、私はそれを確認して再度眠りにつきました。 飲み慣れていないお酒でお腹の調子を悪くしていたのでしょう、 明け方5時少し前にまたトイレに行きたくて私は目が覚めてしまいました。 そしたらまた隣に寝ていたはずの馬場さんがいなくて本当に驚きました。  その後、彼女が部屋に戻ってきたのは結局8時頃になってからでした。 いくらなんでも直截的に大倉さんの部屋にいたのとも追求できなくて 『いままでどこにいたの? あなた夜通しこの部屋にいなかったみたい だけど……』と訊きました。 彼女の返事にもう私ぶった
last updateLast Updated : 2025-12-19
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5◇夜這い
 じらさないで、早くその先を……と思いつつ、何も言わず水谷さんの 次の言葉を待つ。 信じられないその女は何と? 聞きたくないことを聞かされるのではないかという怖さ、不安を抱え ながら、それでもやっぱり早くその続きを……と私は思ってしまった。           ◇ ◇ ◇ ◇ 「実は大倉さんに夜這いしてたんですぅ。ふふっ。 だけどぅ『お前ここで何やってんだぁ、自分の部屋に戻れ!』って 追い出されたんですよね。 んでぇ、一度はこの部屋に戻って寝ようとしたんですけど 私ぃ、あきらめらんなくてぇ。 だってこんな同じホテルにお泊りできるチャンスは、またあるかもぉ だけど、大倉さんがひとりっていうチャンスは、もう来ないかもしれない じゃないですか。  そう思うと、最後のチャンスなのにこんなに簡単に引き下がれないって 思って、もう一度部屋に入ったんですよ。 そしたら大倉さん可愛い顔して爆睡中でした。  もう嬉しすぎて私……大倉さんの横に入って朝まで一緒の布団で寝てま した。 あ~、あたし めっちゃ幸せ~」(はーと)  「――って馬場さん悪びれもせず、そう言ったんです」「『朝起きた時、大倉係長は何て言ったの、あなたに……』 って、彼女に聞きました」 「あははっ、むちゃくちゃ驚いてましたけど……こういうの 後の祭りっていうの?  あはは、思い出したらまたおかしくなってきちゃったぁ。  『早く自分の部屋に戻れ』って言われました。 ちょっと焦ってたかもぉ。  まぁ、一緒に寝ただけでなんもありませんでしたけどね。 でも、大満足」          ◇ ◇ ◇ ◇ 「馬場さんの話に、私は、もうすごく脱力しました。    何もなかったようなので、逆に私も奥さんにあの日のことを こうやってお話できるんですけどね」  「そんなことがあったんですかぁ~」  何もなかったようだと言われてもなんだかなぁ~、すごく嫌な気持ち。  それはその馬場という人にもだけど、あまりにも無防備な夫に対しても。  夫は確かに悪くないと思う。 据え膳に手も出さなかったわけだし、水谷さんの解釈通りならね。 だけど……だけど、何か釈然としないわ。  もやもや感が半端ない。「まだお話に続きがあるんですけど、大丈夫でしょうか?」  へっ、ま
last updateLast Updated : 2025-12-19
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6◇水谷あかり、馬場真莉愛との会話を大倉の妻(由宇子)に話す 
   私は引き続き大倉係長の奥さんにあの日のことを伝えるために、話を続けた。          ◇ ◇ ◇ ◇ 真莉愛と私は背中合わせで座っている。   広いオフィスの中―――― メインが内勤の私たちは、営業の人たちが出払うと、時々2人きりになる ときがある。 2人きりと言っても厳密には違うけれど。  ……というのも離れたシマにはパラパラと人がいるから。 ただし内緒話が届かないくらいは離れているので、 そういう意味でふたりきりの時があるのだ。 そんな風に周りに人がいなかった日のこと。           ◇ ◇ ◇ ◇ 「ねぇねぇ、水谷さんっ、すごいもの見せてあげましょうか」 「すごいもの? なぁ~に?」  この子の言うすごいものって、何だろう。 頭のネジが1本抜けてる子の言うすごいものって……怖過ぎる。 何って一応訊いてはみたけど、見たくないよねぇ~できるものならば。 前々からちょい変なヤツ認定はしていたけれど、この間の大倉係長に夜這 いをかけた発言以来、さらに私にとって彼女は、要注意人物になっている。 正直なところ、こんなやつと2度と一緒の出張なんてごめんだ。 「わたしぃ、ブログやってるんですけどぉ~もう我慢できなくてぇ~」 我慢出来ないことが多過ぎやしないかっ……。 「……」  「ついにブログにYoutubeをupしちゃいました」 「それって動画のことよね?」 「ふふっ、今ブログのページ開けてるので見てみませんか。  これこれっ!」 「何これ……この映像あなたが撮ったの?」 「ふふっ、内緒ですよ? シーっ!」 「シーって、シーって……こんなものを、公のYoutubeにuoloadするなんて だめだよ、真莉愛ぁ」 「すぐ消しますってば、水谷さんや親しい人にだけですよ。  見せたらすぐっ消すつもりぃ」  「それにしてもたくさんよく撮れたわね」「えへへっ、愛ですよっ……愛Love」 「あなた、こんなに何度も大倉係長が残業してた時に一緒にいたのね。 それもびっくりだわ。  いつの間に。 ねっ、悪いこと言わないから早く削除しなさい。 あなたは気にしてないけど、大倉さんや奥さんが見たら不快なものだよ? それに周りの見た人たちに誤解を招くと思うわ」*「水谷さんってばぁ、真面目に捉え
last updateLast Updated : 2025-12-19
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