Short 恋愛 Stories & Novels

Discover a collection of enchanting 恋愛 short stories that explore the depths of passion. Perfect for readers seeking one-hour short stories to inspire and ignite their imagination about 恋愛.
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姑が交通事故で亡くなったのに、弁護士の夫は事故の張本人である初恋の相手を弁護した - 恋愛 novels & stories
ちょうど良い
姑が交通事故に遭い、救急治療室に運ばれた。 私は弁護士の夫に20回以上電話をかけて、ようやく彼が出た。 「また何を騒いでるんだ?奈緒にちょっとしたトラブルがあって、今助けてるんだ。いい加減にしろよ」 私は悔しさをこらえて、姑が事故に遭ったことを伝え、200万円を振り込んでほしいと頼んだ。 しかし、彼は初恋の言葉を信じ、冷たく言い放った。「お前の母の事故が俺に何の関係がある?俺から金を巻き上げて実家を支えようなんて思うな。邪魔するな、忙しいんだ」 電話は乱暴に切られ、姑の救命は失敗に終わり、死亡が宣告された。 だが、三日後の法廷で、私は被告席で堂々と飲酒運転の初恋のために弁護する弁護士の夫の姿を見た。 彼は巧みな話術で、証拠不十分を理由に初恋を無罪にした。 私は心が冷え切り、裁判後すぐに彼に離婚を申し出た。 すると彼は慌てふためいた。 「俺の母さんはお前にあんなに優しかったのに!お前が俺と離婚したら、母さんが悲しむだろ!」 私は冷笑しながら、病院の支払い明細と死亡診断書を彼の顔に叩きつけた。 愚か者、彼はまだ知らないのだ。彼にはもう母がいないことを。
8.3K
この命とともに去っていく愛する人 - 恋愛 novels & stories
冨貴
かつて、黒沢南枝(くろさわ なみえ)は法曹界でその名を轟かせ、誰もが憧れる高嶺の花だった。 名門・雨宮家の御曹司である雨宮舟(あめみや しゅう)は、南枝を妻に迎えるため、身分さえも顧みず跪き、彼女を支える存在になると誓った。 彼は言っていた。南枝の仕事を誰よりも尊重する。いつだって彼女の後ろに立ち、正式に立場を与えられるその日を待っていると。 そして、こうも誓った。南枝を世界で一番幸せな女にしてみせる。生涯、ただ彼女だけを愛し抜くと。 結婚して五年。 舟はその誓いを一度たりとも違えなかった。五年もの間、変わらずに南枝を深く愛し、この上なく甘やかしてきた。 いつだって彼は、彼女を掌中の珠のように大切に扱ってきた。 家庭のこともよく気にかけ、彼女のために面倒ごとを引き受け、社交の場にも必ず寄り添った。 彼女が調査や証拠集めに奔走し、危険も厭わず闇へと踏み込んでいくときには、彼は自ら車を駆り、誰よりも頼れる後ろ盾になってくれた。 彼女が正義を守ろうとし、幾度となく世論の渦中に叩き込まれたときも、彼は彼女の優しさを誉め称え、決して揺るがない支えであり続けてくれたのだ。 だから、南枝は思っていた――私の人生、舟さえいてくれれば、それでいいんだ。 ――なのに今、三輪糸緒(みわ いとお)はこの案件を引き受け、南枝の妹、黒沢蛍(くろさわ ほたる)を辱めた犯人の弁護士として、彼女の前に立ちはだかっている。 そして、舟は――糸緒のために、鷺を烏と言い、南枝と蛍の尊厳を平気で踏みにじた。
5.5
8.3K
君が白髪になるその日を待ち、愛が燃え尽きるまで - 恋愛 novels & stories
キョウキョウ
帝都では誰もが知っている――雨宮涼介(あまみや りょうすけ)が妻の雨宮澪(あまみや みお)を心の底から憎んでいることを。 結婚にしがみつく澪が煩わしく、束縛されることに嫌気が差していた。 だから涼介は、これまでに九十九回も離婚を切り出してきた。 そして迎えた百回目。今回も拒まれると思いきや、澪の声は氷のように冷たかった。 「分かった。離婚する」
10
8.3K
底辺助手、上場企業の頂点に立つ - 恋愛 novels & stories
美然
控え室にあるモニター越しに、私、浅井和花(あさい わか)は夫の授賞式を最後まで見届けた。 眩いスポットライトが彼を照らし出し、司会者の華やかな声が響く。「今、この瞬間、最も感謝を伝えたい方はどなたですか?」 彼は指先で金縁の眼鏡をそっと押し上げ、カメラに向かって、非の打ちどころのない温和な微笑みを浮かべた。 「俺が最も感謝すべきなのは、元妻の森下遥香(もりした はるか)です。 彼女があの時、俺の元を去ってくれたからこそ、今の自分へと生まれ変わることができたのです」 その言葉に私の手首が震え、彼のために持っていたトロフィーが指先から滑り落ちそうになった。 五年だ。 私は彼の法律事務所で二十四時間待機する助手の「浅井さん」であり、親族の集まりでは台所仕事に追われる「手伝いに来た遠縁の親戚」であり、彼の息子の作文の中では「週末にやってくるお手伝いさん」だった。 これまでの私の献身は、とうの昔に冷たくなった愛情という名の骸を弔う、孤独な通夜に過ぎなかったのだ。 そして今、彼が公衆の前で放った「元妻」という言葉が、この婚姻の最も残酷な真実を、容赦なく全員の前にさらけ出した。
7
8.3K
十年の恋を捨てて、私は海の向こうで咲く - 恋愛 novels & stories
ハルエ
第520便が着陸した。これまで一度も迎えになんて来たことのない恋人、高城修司(たかしろ しゅうじ)が、空港で私・藤原夏希(ふじわら なつき)を待っていた。 彼は空輸で取り寄せたブルースローズの花束を抱え、ベルベットの箱の中ではダイヤの指輪がきらきらと輝いている。彼が膝をついた瞬間、周囲から信じられないというように息をのむ音が上がった。 付き合って十年。彼が私と結婚したいと言ったのは、これが初めてだった。 私は平静を装いながら、指輪をはめてもらい、震える声で言った。 「修司、私たち……」 けれど彼は、ふっと笑った。 そしてそばにいる誰かへ視線を向け、軽く眉を上げる。 「言っただろ。こいつなら絶対うなずくって。賭けは俺の勝ちだ。絵を寄こせ」 私はその場で固まった。 背後で、悪意のこもった笑い声がどっと起こる。 育ちのよさそうな若い男女の一団が、私の前までやって来た。 先頭にいたのは佐伯伊織(さえき いおり)だった。 修司の、かつての縁談相手。 彼女は涙が出るほど笑っていた。 「だから言ったでしょう?夏希がどうしてこんなに長くあなたのそばにいられるのか不思議だったけど、ここまで言いなりになる犬なら、私だって簡単には手放せないわ」
6.3
8.3K
真実の愛は、もう還らない - 恋愛 novels & stories
こうたろう
会社が巨額契約を締結するその日、私、久世怜奈(くぜ れな)はひどい風邪で嘔吐と下痢に見舞われ、取引先の顔に汚物を浴びせてしまった。相手は激怒し、その場で契約を取りやめ、会社には20億を超える損失が出た。 社長である恋人の山本颯太(やまもと そうた)は激しく怒り、私を副社長の座から平の営業にまで降格させたうえ、毎日睡眠は三時間まで、それ以外の時間はすべて会社のために身を粉にして稼ぎ、会社の損失を完済するまで働けと命じた。 私は罪悪感を抱えながら、毎日必死に働き、案件を取って金を稼いだ。だが、もうすぐ借金を返し終えられるというところで、喜び勇んで進捗を報告しに社長室へ向かった私は、そこで彼と女性秘書の会話を耳にしてしまった。 「山本社長、あのとき久世さんは私の歩合からたった一円差し引いただけなのに、あなたはこっそり彼女の飲み物に下剤を混ぜて、取引先の前であんな大失態を演じさせたんですよね。そのあとも、巨額契約を失ったのは彼女のせいだって責任を押しつけて、死にものぐるいで損失を穴埋めさせて……さすがに少しやりすぎじゃありませんか? もう借金もほとんど返し終えていますし、そろそろ許してあげてください。だって、社長は本気で久世さんを愛しているんでしょう?もし久世さんを追い詰めすぎて、本当にあなたのもとを去ってしまったらどうするんですか。私のせいで、お二人が引き裂かれるようなことにだけは……」 井上桃花(いのうえ ももか)の言葉を、彼は遮った。 「だめだ。君は俺の命の恩人なんだ。あのとき交通事故で大出血した俺が、今こうして生きていられるのは、君が輸血してくれたからだろう? 怜奈は、俺がこの世でたった一人愛している女だ。だが、君の歩合を差し引いた以上、罰は受けてもらう。それが20億なら20億だ。一銭たりとも減らすつもりはない。それに、あいつは有能だ。あと一か月もあれば完済できる。そのときはきちんと埋め合わせをして、結婚するつもりだ」 けれど彼は知らない。私には、もう一か月も残されていない。 この数年、彼のいう損失を返すために身体を酷使しすぎたせいで、私は胃がんになっていた。余命は、あと一週間しかない。 それに、あの日交通事故に遭った彼に輸血したのは、桃花ではなく私だった。
3.8
8.3K
夫の妹だと思った女はまさか元妻だった - 恋愛 novels & stories
青の波
高木克哉(たかぎ かつや)と結婚した時から、彼に重度のうつ病を患う厄介な妹がいることは知っていた。 結婚したその夜、その妹・高木美羽(たかぎ みう)は突然部屋に飛び込んできて、「暗いのが怖いから、一緒に寝てほしい」と克哉にすがった。 私が病気で入院し、付き添いが必要だった時でさえ、美羽は、克哉が帰ってきて一緒に食事をしてくれないなら何も食べない、と言い張ったため、克哉は私よりも彼女のもとへ帰ることを優先した。 二人でデートしている最中も、美羽からうつ病の発作を起こしたという電話がかかってくると、「今すぐ帰らないと飛び降りる」と言い、克哉は戻らざるを得なかった。 我慢の限界を超え、その場で私は美羽に激昂してしまった。 しかし、克哉は美羽を庇い、冷ややかな目で見つめて言い放った。 「妹は替えがきかない。でもお前の代わりなんていくらでもいる。美羽を許せないなら離婚だ」 私は夜も眠れず、意を決して克哉と美羽に謝ろうと部屋を出た。 寝室の前を通りかかった時、中にいた女が甘ったるい声でこう言ったのが聞こえた。 「ねえ、さっき加奈子(かなこ)さんがあんなに怒ったのって、まさか……私が妹じゃなくて、あなたの元妻だって気づいたんじゃない?」 克哉が少し間を置き、宥めるような声で言った。 「知ったとしても問題ない。今は加奈子が好きだけど、お前と結婚した時に『一生添い遂げる』と誓ったんだ。 だから、たとえ形式上は離婚しても、この約束を守り続ける。お前を一人にはしない」 その瞬間、すべてを悟ってしまった。 妹というのも嘘で、うつ病も真っ赤な嘘だったのだ。 この茶番の最初から最後まで、何も知らずに騙されていたのは私だけだった。 もう、我慢する理由もない。
6
8.3K
月明かりの下、君はもういない - 恋愛 novels & stories
チビッコ
結婚して5年。安西彩葉(あんざい いろは)は、ようやく夫である安西勲(あんざい いさお)が、自分のことを愛し始めてくれている、そう感じていた。 最初は他人行儀な勲だったが、時間の経過と共に、自分のアレルギーの薬を覚えてくれたり、手料理も食べてくれるようになった。それに、友人にも自分のことを「妻」として紹介してくれるようになったのだから。 一緒に過ごしていく中で、氷のようだった勲の心もようやく溶けたのだと、信じていた。そして、自分の亡き姉である入江柚葉(いりえ ゆずは)への想いも、勲は断ち切り、やっと自分のことを見てくれるようになった……そう思っていた。 そんなある日、諦めの悪い幼馴染みの中島英樹(なかじま ひでき)によって彩葉は役所の前まで連れ出され、彼からプロポーズを受けた。 彩葉が、自分は既婚者だと断ろうとした、まさにその時、職員の言葉が聞こえてきた。 「安西彩葉様。3日前、ご主人の安西様よって、すでに離婚届が提出されています」 その日の夜、勲は柚葉にそっくりな女性を家に連れてきて、笑いながらこう紹介した。 「彼女は山口渚(やまぐち なぎさ)。これから、うちで一緒に暮らすことになったから」 彩葉はついに悟った。どんなに頑張っても、決して届かぬ想いというものがあるのだと。 そして、毎年彩葉が離婚するのを待っていた英樹が、10回目のプロポーズに現れる。 「これで安西との関係も終わったんだ。今度こそ、俺のこと見てくれるよな?」 彩葉は英樹の手からバラの花束を受け取ると、二度と振り返ることなく、勲のいない新しい人生へと歩み出したのだった。
6
8.3K
愛を誓ったその日に、ワスレナグサは枯れた - 恋愛 novels & stories
黒い土地
前田グループの社長、前田勲(まえだ いさお)は私にぞっこん。みんなからは「彼は奥さんの言いなりだ」と噂されるほど、私をこよなく愛していた。 そして結婚式を明日に控えた日。妊娠検査薬に浮かび上がった陽性のサインを見て、勲を驚かせようと私は胸を弾ませていた。 でも、書斎のドアの前で、勲の氷のように冷たい声が聞こえてきたんだ。 「美羽(みう)は体が弱い。上田家の血筋を絶やさないためには、子供が必要なんだ。 体外受精がうまくいったことは絶対に遥(はるか)には知られてはならない」 それを聞いて、私の手から妊娠検査薬が滑り落ちた。そこでようやく悟ったのだ。勲の愛は、大きな利益の前では、所詮後回しにされてしまうのだ。 そう思って私はその夜のうちに自分の痕跡をすべて消し去ったあと、お腹に宿したまだ2ヶ月ほどの双子と一緒に、アフロテラ共同体へ向かう支援プロジェクトの飛行機に乗り込んだ。 それから5年後。国際ニュースに映る私は、世界に名を知られる記者になっていた。 一方、あれだけ私を見下していた勲は、血眼になって世界中で私を捜し回り、ついには200億円もの懸賞金をかけるほどになっていた。
6
8.3K
風花と散る思い出 - 恋愛 novels & stories
レイ
坂本恵美(さかもと えみ)は、信じられなかった。もうすぐ終わるはずの遠距離恋愛が、こんなにも惨めな結末を迎えるなんて。 だって、森田暁(もりた あきら)ほど自分を愛してくれる人は、他にいないはずだったから。 暁は忙しい病院の院長なのに、恵美に会うためだけに数えきれないほど飛行機に乗り、何千時間もかけて海外まで来てくれた。 毎回ほんの少しの時間しか会えなかった。でも、初雪のなかで恵美を抱きしめ、「このくらい、なんてことないよ」と低い声で言ってくれたんだ。 暁から贈られてきたプレゼントも、数えきれないほどだった。 手書きの長いラブレターから、オークションで競り落とした十億単位の値がつくネックレスまで。 恵美を笑顔にできるものなら、暁はなんだって手に入れようとした。たとえそれが空にうかぶ星だって、きっと命がけで取ってきてくれただろう。 そんな骨の髄まで染み込むような深い愛情が、3年間、一日だって変わることはなかった。 しかし、恵美が徹夜のフライトで帰国したときのことだった。友人たちは暁の変わらない愛をうらやましがっていたのに、当の暁本人が、かすれた声でそれを否定したのだ。 その言葉を聞いて、恵美は認めざるを得なかった。心臓が、まるでじわじわと切り刻まれていくような、耐えがたい痛みに襲われていることを。
6.2
8.3K
星河に散りばめた愛 - 恋愛 novels & stories
オレンジ
川城の上流社会では、深山家の若旦那は十八歳の女の子しか好まないと噂されていた。 しかし、木村愛子が深山拓也の側にいた時、彼女はすでに二十一歳で、その後も三年近く彼の側にいた。 誰もが愛子のことを、従順な犬のように深山に尽くしているだけと言った。 後に愛子が去った後、深山が幾度もの夜を、目を赤く腫らしながら彼女のマンションの下で待ち続けているのを見た者もいた。
8.3K
さよなら、私の命を救った裏切り者 - 恋愛 novels & stories
千両箱
会社の親睦会の最中、長谷司朗(はせ しろう)は私のヘアゴムを女秘書に貸した。私はそれを見て、迷うことなく自分の結婚指輪を外すと、同じように彼女へと差し出した。 その光景を目にした司朗は、怒りを通り越して冷笑を浮かべた。 「たかがヘアゴム一つで、そこまで目くじらを立てるのか? 俺の周りに、異性の友人が一人もいちゃいけないっていうのか? 結婚指輪まで投げ出すなんて……本当に俺と別れたいみたいだな」 私は彼を見つめ、静かな口調で答えた。「ええ、その通り。もう、あなたとはやっていけないわ」
7
8.3K
星降る夜に、君と共に - 恋愛 novels & stories
トトロからのハグ
雨宮星羅(あまみや せいら)は娘のもちこが父親を慕っていることを知っていた。 しかし、榊柊也(さかき しゅうや)は星羅を愛しておらず、ましてや娘のことも愛してはいない。娘が彼のことを「パパ」と呼ぶことすら許されず、「おじさん」と呼ばせていた。 もちこは柊也に三度チャンスを与えたが、それでも彼が変わらなかった。ついに見切りをつけ、彼のもとを去ろうとした。ところが、今度は彼が必死になって引き留めた。「もちこ、パパって呼んでくれるのを、ずっと願ってたんだ」
8.3K
妊娠初期、極道の夫の愛人が私を挑発しに来た - 恋愛 novels & stories
まっちゃ66
神浜の裏社会では誰もが知っている――黒龍会のトップ、神崎悠人の逆鱗は妻の神崎淑乃であると。 かつて私が誘拐された時、悠人は命を捨てる覚悟で武器を手放し、全財産を投げ出して私を救った。 私を守るために、彼は常に危険の最前線で闘い続けてきた。 妊娠が分かってからはさらに、彼は四六時中私のそばを離れず、私をベッドから降ろすことすら許さなかった。 外では悠人が愛人を囲っているという噂が絶えなかったが、私は決して信じなかった。 しかし、彼が囲っていたその愛人は私の前で騒ぎを起こした。悠人は私の許しを得るために、自らの指を一本切り落とした。 だが翌日、その愛人が悠人との子どもの妊娠検査書を私の顔に突きつけてきた。 「悠人さんがどうしても私との子どもが欲しいって言うから、私も大変なのよ」 元々体の弱かった私は、そのショックで流産してしまったのだ。
8.3K
旅行で後輩と同じ部屋?私はもう我慢しない - 恋愛 novels & stories
年華
ゴールデンウィークに彼氏の吉野悠人(よしの ゆうと)と旅行へ出かけた。車に乗り込むと、助手席に知らない女性がいた。 悠人は笑いながら言った。「後輩の鈴蘭なんだ。ちょうどあっちに行くって言うから、一緒に連れてきたんだよ」 小林鈴蘭(こばやし すずらん)は振り返り、私を見て微笑んだ。「気にしないでください。お邪魔はしませんから、車に乗せてもらうだけでいいんです」 私・白川芽依(しらかわ めい)は言葉を飲み込み、黙っていた。 ホテルに着いてルームキーでドアを開けようとしたら、鈴蘭がスーツケースを持ってついてきた。 悠人は当たり前のようにこう言った。 「鈴蘭一人だと心細いだろ。3人で同じ部屋に泊まろうよ。そのほうが賑やかで楽しいし、彼女はソファでいいからさ」 鈴蘭はすでにベッドの端に座り、私を見上げて言った。「ソファで寝ますから、お二人には迷惑かけませんので」 私はその場に立ち尽くした。悠人の当然のような態度を見ていたら、無性に気持ち悪くなった。 「分かった。じゃあ彼女と二人でこの部屋を使って。私は別の部屋を取るわ」
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8.3K
生まれ変わった妻の華麗なる復讐 - 恋愛 novels & stories
花輪香
結婚五周年の記念日。 白石琴音(しらいし ことね)は、凄惨な交通事故に巻き込まれた。 大型トラックに、両足を何度も、何度も――実に九回も轢き潰されたのだ。 幼馴染でもあった夫の一条蒼真(いちじょう そうま)は、瀕死の妻を救いたい一心で自らの血を半分以上も提供し、医者に「どうか助けてくれ」と泣きすがった。 奇跡的に一命を取り留めた琴音。朦朧とする意識の中、我が身を削ってくれた夫へ感謝を伝えようとした彼女の耳に、病室の外から蒼真と秘書との会話が飛び込んできた。 「社長、今からでも緊急手術をすれば奥様の足は助かるかもしれません。本当に……このまま治療を放棄して、奥様を一生車椅子にするおつもりですか?」 蒼真は顔色一つ変えず、背筋が凍るほど平坦な声で答えた。 「そうだ。俺がわざわざ人を雇って轢かせたんだぞ、あいつを一生歩けなくするためにな」 「俺が愛しているのは、昔から真白悠里(ましろ ゆうり)だけだ。あの時、一条家が彼女との結婚を猛反対し、あいつの命まで狙わなければ……俺が自分の心を殺してまで、家柄だけが取り柄の琴音に近づき、結婚して子供まで作る必要なんてなかった。愛する女に、俺の妻という『立場』を与えてやれなかったことだけが、俺の生涯最大の悔いだ。だからこそ、せめて『結婚式』だけは悠里に挙げさせてやらなきゃならない」 「だが、もし琴音がそのことを知れば、絶対に式に乗り込んで狂ったように喚き散らすだろう。だから、足を奪ったんだ。一生家に閉じ込めて、何一つ真実を知らないまま生かしておけばいい」 秘書は耐えきれずにため息を漏らした。 「……社長が真白様を愛しておられるのは存じております。ですが、奥様はそこまでされるような罪を犯したのでしょうか?奥様は何も悪くありません。あなたが別の女性を愛していることも、あの日、奥様が痛みに耐えて産み落とした我が子が、直後にあなた自身の手で息の根を止められたことも……。今、奥様が我が子として愛し育てているのが、あなたと真白様の間にできた子供だということも、奥様は何もご存知ないんです。それだけでも十分にむごい仕打ちだというのに、さらに両足まで奪うなんて……」 だが、その言葉は冷酷な声によって無残に断ち切られた。 「あいつがどれだけ苦しもうが、俺の知ったことか。俺が守りたいのは悠里、ただ一人だ。 あいつが両足を失おうが、腹を痛めた子供が死のうが――悠里が流す一滴の涙には、到底及ばない」
8.2
8.3K
声なき弁護士の華麗なる復讐 - 恋愛 novels & stories
アカリ
西園寺司(さいおんじ つかさ)の義妹である西園寺莉愛(さいおんじ りあ)が最優秀音楽賞を受賞し、トップシンガーになったというニュースを、私は七十三回も繰り返し見ていた。 それを側で見ていた司はひどく心を痛めた様子で、私を抱きしめて慰めた。 「雫、他人を羨む必要なんてないよ。君はショックで一時的に声が出なくなっているだけだ。きっと今の心療内科医が合っていないんだね。俺がもっといい医者を探してくるから。絶対に治して、また声が出せるようにするからね」 私は無理に口角を上げて笑い、大丈夫よと手話で伝えた。 しかし、心の中は泥水に浸かっているようだった。 三年前、私は偶然ある殺人未遂事件に巻き込まれた。犯人が手を下す直前に司が駆けつけ、私を救い出してくれた。 だが、私の心には深いトラウマが残り、二度と声を発することができなくなった。 この三年間、司は百人以上の心療内科医を私に紹介してくれたが、誰も私を治すことはできなかった。 もう希望を持つのをやめようとしていた矢先、私は彼と友人の瀬戸拓海(せと たくみ)との会話を偶然耳にしてしまったのだ。 拓海は面白がるように笑って言った。 「司、お前もなかなかの役者だな!三年も経つのに、水瀬雫(みなせ しずく)はあの殺人未遂事件がお前の仕組んだ芝居だってことにまだ気づいてないのか。 しかも、自分が声を失ったのは、お前が雫の声帯を摘出させて莉愛に移したからだってことにも気づいてない。国内トップクラスの法律事務所の元エリート弁護士だって知らなかったら、ただの馬鹿だと思うところだぜ」 これを聞いて司は冷たい表情になった。 「これ以上雫のことをそんな風に言うなら、お前とは二度と会わない」 拓海が折れて謝罪すると、彼は少し表情を和らげた。 「雫の声帯を莉愛に移植したのは、彼女が以前放火という過ちを犯したからだ。だが、それでも俺が彼女を愛していることに変わりはない。彼女はすでに罰を受けたんだ。もう二度と弁護士になれなくても、俺が一生養っていくよ」
5.5
8.3K
明莉の新しい歩み - 恋愛 novels & stories
氷の如き
古守グループの社長の奥様が足の不自由な人だと、上流階級の人々は皆知っている。 しかし、陰でそれを吹聴する者は、古守玲人(ふるもり れいと)社長によって一掃された。 五年前、私は玲人を救うため交通事故に遭い、両足が不自由になった。 玲人は私と別れるどころか、結婚を申し込み、一生面倒を見ると誓ってくれた。 彼は確かにその約束を守った。毎日、私の足に薬を塗り、マッサージをし、心のケアも欠かさず、気配りは細やかだった。 全ての付き合いを断り、毎晩八時までには帰宅して私に寄り添い、一日に十二回もビデオ通話で私を安心させた。 玲人の周りには、玉の輿にのるため彼を狙う若い女性がいなかったわけではなかった。だが、彼は皆をきっぱりと断り、遠ざけた。 誰もが口を揃えて言う。玲人は、あの体の不自由な妻を、狂うほど愛している、と。 しかし、新しい女性アシスタントが現れてから、彼は携帯電話の電源を切り、夜も帰って来なくなる。 家政婦ですら、古守様は外に愛人を囲っている、奥様は寵愛を失ったと囁いた。 でも、私は信じられなかった。玲人が私を裏切るなんて。 あの女性アシスタントから、二人がベッドにもつれ合っている写真が送られてきたまでは。 私はようやく悟った。人生を、違う人に任せてしまったことを。 相変わらず電話の通じない玲人に、私はメッセージを送る。 【別れましょう。お互い、新しい人生を歩んで。帰ってきたら、離婚の手続きを】 すると、玲人は慌て始める。
6.3
8.3K
私のために隠し子を「消した」夫は、結局――? - 恋愛 novels & stories
ペブブ
五十嵐拓海(いからし たくみ)は、周囲から見れば、完璧な夫だった。 毎日決まった時間に帰宅し、出張先からは必ずビデオ通話で無事を知らせてくる。 飲み会に女性が同席すると分かれば、必ず事前に電話で私の了承を得る。 生理のたびに、彼は決まって温かい飲み物を用意してくれた。 しかし、彼の優しさが深ければ深いほど、私・音羽望央(おとは みお)はまるで刑期を過ごしている囚人のような気分になった。 五年前、結婚式当日。 彼の秘書が、臨月のように膨らんだ腹を抱えて私の前にひれ伏し、二人の仲を認めてほしいと懇願した。 拓海は彼女を引きずり出し、戻ってきた時には全身が血だらけで、私の前で震えていた。 「みお、俺が悪かった。もう縁を切った。あいつは二度と姿を見せない」 それから五年。 彼は確かに、浮気まがいの行為は一度もしていなかった。 むしろ欠点が見つからないほど完璧な夫で、そろそろ彼を許してもいいのだろうか。 そう自分に言い聞かせていた。 今日、一緒に食事に行こうと、彼の会社へ向かった。 ドアの向こうから、子どもの声が聞こえた。 「パパ、今日はママの誕生日だよ。帰ってお祝いしようよ」 「うん、そうしよう」 次の瞬間、手元のスマホが振動し、画面が明るくなった。 【みお、今夜は残業だ。遅くなる】 ドアの隙間から、そっくりな顔をした夫と男の子を見つめた。 ふと、五年前のことを思い出した。 あの女がひれ伏した時、その腹は今にも生まれそうなほど大きかった。 強く握りしめていた妊娠検査薬が床に落ちた。
7.3
8.3K
私が姉のために殉葬した後、彼は狂ってしまった - 恋愛 novels & stories
針谷ねつみ
彼の初恋が亡くなった日、私は彼によって山奥へと送られた。 私と姉の腎臓が適合しなかったという理由だけだった。 「見張りをつけて、絶対に桜井綾を外に出すな。ゆうりの妹を装うなんて、そろそろ痛い目を見せてやらないと」 私は原始の森に閉じ込められ、洞窟に身を潜めて息を潜めるしかなかったが、そこにやって来た野獣に行く手を塞がれてしまった。 最終的に生きたまま噛み殺され、野原に無惨な姿で晒された。 しかし、私が死んだ後、彼は私の無残な遺体を見て狂ってしまった。
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